O-⑧ 聾  耳

「(中略)聾は、中耳炎などの為に自然的に鼓膜が破れたのと、手術などで人為的に破ったのとあります。又其鼓膜の破れ具合によって、軽い重いがあります。然し鼓膜はなくとも相当に聞えるものであります。中には、鼓膜は何とも異常がなくて聞えぬのがありますが、之は実は霊的であります。

それは木龍といふて、樹木に憑依してゐる霊で、蛇の霊又は鳥霊であります。聾といふ字は、龍の耳と書きますが、龍は声が聞えないとしてあるが、音によって聞えるのであります。蛇は、笛の音などはよく聞えるのであります。

 龍には種々な龍があって、木に憑いてる龍を木龍と言ひ、多く大木に憑いてゐる。松、柳、銀杏等が多いのであります。之等の木は霊が憑き易い。

 よく大木を伐ると祟る話がありますが、それであります。以前生麦に大きな松があって、京浜国道を作るのにどうしてもその木を切らねばならない。先づ最初に枝を切った男は其晩に死に、次に枝を伐った男も亦死に、親方は不思議に思ってる内に病気になった例がありますが、之等は木龍の憑いてる木だったのでありませう。

 聾は木龍の憑依が多く、そういふのは鼓膜が何ともなく、耳には何等異常が無いのに聞えないのであります。木龍の憑いた為の聾はなかなか治り難い之は正しい信仰によって善徳を積むより方法は無いので、其功徳によって治るのであります。

 肩が凝ったり、首筋が凝ったりするのを治してゐる内に、今迄聞えなかった耳が聞えて来る事がよくあります之は頸腺から耳へ水膿が入り、固結したのが溶解されるから治るのであります。ですから聾耳は先づ治療してみなければ判らないので、従而、治療日数は最初から言明出来ないのであります。」
                (「耳病」療講 S11.7.)




「聾耳の原因は、霊的と体的とあるが、先づ霊的に就て説いてみよう。
 霊的に於ては、木龍の憑依である。曩に説いた如く、木龍とは、樹木の憑依霊であってそれが伐り倒された場合、その当事者の子孫に憑依するのである。此原因に因る聾耳は、最も治癒に困難である。聾といふ文字は、龍の耳とあるが、斯ういふ事は、古代人は知ってゐたと思ふのである。(中略)」
    (「聾耳及び便秘とヂフテリヤ」明医三 S18.10.23)




聾耳(ツンボ)は霊的原因に因る事が多いのである。一は前生に於て、変死に由る鼓膜の喪失が、霊界に於て完全に復せずして早生する場合二は木龍の再生又は憑依である。既記の如く木龍は樹木の憑依霊で、それが伐り倒された場合、其当事者の子孫に憑依する場合がある。然し乍ら木龍による聾耳は最も治癒に困難である。聾といふ文字は「龍の耳」と書くが、斯ういふ事を古代人は知ってゐたと見えるのである。」 
       (「聾耳、便秘、ヂフテリヤ」天 S22.2.5.)




「(主人の父は聾、主人の兄弟五人(男四人女一人)あり、長男より一人置きに聾。私は四男に嫁いだ者で、子供三人(男一人女二人)持ち、長男は死亡し、長女は幼時は異常ありませんでしたが段々耳が遠くなり、今は聾同様。主人の兄も子供四人(男一人女三人)持ちましたが、男の子は死亡し長女が同じく聾です。

 祟ってやるといふ決心の霊があり、自分が聾にされたといふ怨みである。あいつの為に聾にされた、代々祟ってやらうといふ訳であらう。又斯ういふ場合もある。神様の話など妨害して聞かせぬやうにする。そういふのは神様の方の(反対の)龍神、天狗などで、代々祟ってやらうといふ怨みである。「人を聾にした怨み」である。

 出来るだけ多くの人を救ふ。そして徳を積み、神様の守護を仰ぐ。先に、子供が20歳過ぎると死ぬといふ例があった。霊媒で査べた所、20歳過ぎて殺した方が、よけいに打撃を与へるといふので、代々祟ったのであった。

 人の怨みが一番恐ろしい。斯ういふ怨みの霊は龍神になる。龍神になると非常に力が強くなり、訳なく人も殺す。日蓮の行者など非常に龍神を恐がるのがある。」    (「講話集補」 S23.)




「(住居を新築したところ、其の後生れた子供五人は全部耳がよく聴えません。その辺は小松山で、所々松の大木が有った由
 憑きたてではないから憑いたまま救った方がよい。信仰して徳を積む事である。龍神が祝詞など聞いてるうち、浄化して昇天するなどで解決する。」       (「講話集補」 S24.6.9.)




「(七年前大風で倒れた李の大木を伐った事が御座いますが、その後、耳鳴りがひどく、段々聴こえなくなりまして、六年程全く聴こえません。
 木龍が憑っている。龍神は敏感なものであるから、感ずる。大抵人間であるから、自分が救われてゆく。人助けすれば、その徳で龍神が救われ、人間も救われる。」(「講話集補」S25.2.28.)




《浄霊》

 浄霊個所は聾耳の項に同じ(特に前頭部の奥、患部)、(耳下腺      附近、内耳、延髄部等)

 ※ 御神体奉斎、徳を積む、御神書を拝読、霊の祀り等、