「(中略)元来伝染病及び結核等は体力旺盛に因る浄化作用の強烈な為であるから、体力が低下した民族は浄化作用が強烈に発生し得ないのは当然である。」 (「病気の真因」明医一 S17.9.28.)
「(中略)抑々、伝染病なるものは、他の病気と等しく浄化作用であって、それが頗る急性なる為人間は恐れるのである。そうして病菌の活動によって、血液中に存在する或種の毒素を、解消する為の摂理である。(中略)最初、病菌が人体の皮膚、粘膜、食物等から侵入するや、速かに血液中に進行する。
然るに、血液中の毒素なるものは、実は黴菌の食物となるので、菌は其食物を喰ふ事によって繁殖する。故に、食物が多い程、繁殖するのは当然である。そうして、黴菌が食物を食ひながら非常な勢を以て繁殖し、或数の子を生むや、次々死滅するのであって、その死骸は、出血、糞尿又は喀痰、唾液等に混じて排泄されるので、之によって完全に浄血作用が行はれるのである。
故に、赤痢、チフス、麻疹、天然痘、疫痢、百日咳等、総て伝染病の予後は、発病以前よりも健康になるに鑑(ミ)て右の理は明かである。然し、伝染病恢復後、健康が捗々しくない者もあるが、之は医療によって浄化作用を抑止するから、毒素が残存する為である。
又、医学上保菌者といふのがある。それは菌があっても発病しないのであるが、之はどういふ訳かといふと、黴菌の食物が少しあるからである。即ち生存するだけの食物はあるが、繁殖する程はないのである。従って、全く毒素の無い浄血の持ち主は仮令黴菌が侵入しても食物がないから直ちに餓死するので、伝染しないといふ事になるのである。(中略)」
(「黴菌及び伝染病」明医一 S17.9.28.)
「(中略)爰で注意したい事がある。それは私の研究によれば、結核の黴菌と虎列剌(コレラ)、赤痢、チフス等の如き黴菌とは全然性質を異にする事である。それは、後者は伝染するが前者に於ては伝染しないといふ持論である。従而、此意味に於て、後者は防疫の必要があるが、前者は何等消毒の必要はないのである。」
(「黴菌及び伝染病」明医一 S17.9.28.)
「(中略)抑々伝染病とは、人間の血液中に存在する悪性毒分を、消滅させんが為のものであって、血液清浄化の自然作用で、全く神の恩恵である。先ず黴菌が侵入するや、伝染病が発生するものと、しないものとあるのは右の如く毒の多少によるのである。勿論、病気発生者は、毒分多有者であるからであって、一度黴菌が血液中に入り込むや、忽ち、自己の食物である毒分を喰いつつ、非常な速度を以て繁殖する。然し、都合の好い事には、一方種族を殖やしつつ、他方自己の役目だけ果したものは次々死亡する。
その様にして全毒分を喰い尽す事によって病気は治癒するのである。その結果、毒分のない浄血者になる以上、再び其伝染病に罹る憂いがなくなる。之を免疫と言うのである。これが真相であって、結果からみて医学は、抵抗力発生の為とするのは、一種の想像説であろう。(中略)伝染病者が悪化したり、死亡するのは、右の理に反する療法を行われる為とみるべきであろう。」
(「免疫と抵抗力」 S26.5.9.)
「(中略)抑々伝染病なるものは最も急速に行われる浄化作用であって、之程結構なものはないのである。というのは今日の人間は非常に血が濁っている。此原因はいつもいう通り無暗に薬を体内に入れるからで、薬は元々毒であって、其毒が血液へ吸収されて濁血者となるのである。処が濁血者は虚弱で病気も発り易いから、茲に自然は其濁りを排除すべき浄化作用が発るので、人体は実によく出来ているのである。
処が面白い事には其濁りを解消する作用として、黴菌という微生虫が発生して其仕事をする。即ち黴菌は其濁りの微粒子を喰いつつ繁殖するのであるからつまり濁血の不純物こそ黴菌の食物になる訳で、殖菌作用ではなく食毒作用である。」
(「伝染病恐るるに足らず」
S27.7.9.)
「(中略)薬毒によって濁った血液に対しては、必ず浄化が発生する。これが自然の摂理である。という訳で伝染病に対しても、神は巧妙な方法を造られた。それは人間中最も甚だしい濁血者の血液中に、最初微生虫が発生する。即ち伝染病菌である。この菌が次の濁血者の血液中に、何等かの物質を介して伝染する。つまり菌が血管中に食い入るのである。
そうして血液中にある濁りの微粒子を蚕食(サンショク)しつつ殖えていく。というのは血液中の濁りは菌の食物となるからで、それを食尽せば浄血となって治るのである。従って伝染病菌なるものは、全く人間の血を浄める役目として神が造られたもので、言わば血液の掃除夫である。(中略)
右の理によって、伝染病を人類から絶滅するとしたら、濁血者を作らない事で、これが根本である。しかしそれは急速には不可能であるから、現在としては先ず伝染病発生の場合、患者を安静にし、自然の儘にして置けば殆どは治癒するものであるから、左程恐怖するには当らない。
故に軽症者は右の理を心得て適当に扱えばいいし、重症者は本教の浄霊を受ければ一人の間違もなく全治するから、これ程安心な方法はあるまい。それは伝染病程猛烈な浄化作用はないからで、浄霊によれば実によく治る。
そうして現在日本では赤痢、チフス、日本脳炎が主なるもので、医療は浄化を妨げるから成績が悪いが、右の如く自然療法なれば、十中八、九は全治間違いないと共に、浄霊によれば猶更よく治る次第である。」 (「伝染病」ア救 S27.7.9.)