概 論

 

4,医学の誤謬

 

1、薬の害について  

 

     漢 方 薬

「(中略)次に、漢方薬であるが、之も洋薬と同様中毒を起すのであるが、只だ洋薬の如くその中毒が強烈でない事が異ふのである。又その症状も、洋薬の如く複雑ではないので、それは漢薬が殆んど新薬が出ないから、種類も少なく、旧套墨守(キュウトウボクシュ)的である為であらう。

 

 そうして漢方薬中毒の最も多い症状としては食欲不振及び嘔吐である。此嘔吐は常習的であって、大抵は一回の嘔吐で平素通りになるのである。然し、其際の嘔吐は一種の臭ひがあるが、それは、以前服用した漢方薬の臭ひであるにみても中毒である事が知らるるのである。

 

 そうして漢方薬中毒者は、腎臓疾患が多く顔色暗黄色で、何となく冴えないものである。之に就て私は、支那人の顔色は赤味がなく、青黄色が多いのは、祖先以来漢方薬服用の結果であると惟ふのである。

 

  そうして、洋薬も漢薬もそうであるが、多くを使用した者ほど皮膚は光沢を失ひ弾力なく、青壮年者にして老人の如き状態を呈するのである。然るに、斯の如き人と雖も、薬剤を廃止するに於て、年々薬毒的症状が消へるに従って若返るのであるにみて、此点に於ても、薬毒の悚(オソ)るべき事が肯れるであらう。(中略)」

                     (「既存療法」明医二  S17.9.28)

 

 「(中略)そうして私の経験によれば、漢方薬は広範囲である事と鈍痛が特色(中略)」     

(「痛苦」明医二  S17.9.28)

 

 「(中略)薬剤とは漢方に於ては草根木皮、洋方に於ては鉱物植物等から抽出されるもので、これが根本的反自然である。考えてもみるがいい。右の如き薬剤の性質は必ず苦味、臭味、酸味等、例外なく人間の嫌忌される味を有ってゐる。よく昔から「薬の後の口直し」という事がよく物語っている。之等の呑み難いのは何故であらうかを考えるべきで、神は有毒であるから服んでは不可である事を示されてゐるのである。(中略)」              

                                     (「人間は健康の器」自叢十  S25.4.20)

 

 「(中略)そうして漢方薬中毒の人に肥っちょが多いもので、よく青ん膨れというのがそれである。(中略)」 

                            

(医学断片集(十二)「脂肪肥り」  S27.6.11)

 

 「(中略) そうして漢方薬は量が非常に多いので、左程でない毒も案外害は大きいもので、而もお茶代りに飲む人さえあるのだから厄介な話である。又漢薬常用者は、特に顔色が蒼白であるからよく分る。中国人の殆んどが黄色なのはその為であらう。又之が腎臓に及ぼす影響も相当なもので、浮腫の原因となる。中年以上の婦人で青ん膨れの人をよく見受けるが、之と思へば間違ひない。

 

 そうして漢薬中毒の痛みは鈍痛が多く、昔花柳界の女で持薬としてドクダミ、ニントウなどを飲んだのは、花柳病予防に効果があるからで、つまり湿疹や腫物などの浄化停止に効く為からである。又昔の婦人によくあった癪(シャク)、寸白(スバク)、冷え症などもそれであり、男の疝気(センキ)といって睾丸の痛む病気も同様である。その他男女共通の病としての胃痙攣、脚気、リョウマチ、心臓病などもそれである。」                           

(「薬毒(一)医革  S28.」)

 

 「吾々が一般の人に薬毒の恐ろしさを話す場合、聞く方の人は薬毒は西洋の薬に限るように思っており、漢方薬は殆んど薬とは思わないくらいであるが、これは大変な誤りである。というのは寧ろ薬毒は漢方薬の方が多い位である。成程薬そのものとしては洋薬よりも弱いが、何しろ漢薬の方は量が頗る多い。昔から漢薬は土瓶に一杯煎じて、持薬として毎日飲むどころか、お茶の代りに服む人さえあるのだから、洋薬の何十、何百倍にも上るであろう。

 

  そうして漢薬の種類も相当あり、中でも私の経験によればゲンノショウコが一番猛毒で、この薬を沢山飲んだ人は、浄化の場合実に執拗で、除っても除っても後から溜ってくるので、衰弱死に至る、実に恐ろしいものである。次はどくだみ中々毒が強く、先ずこの二つを多く飲んだ人は、余程注意しなければならない。右以外の薬は大体同じようであるが、今一つ名前は分らないが、真黒で飴のような漢薬があり、これを飲んだ人は偶にあるが、この中毒も執拗で治り難いものである。

 

  何よりも漢薬中毒の多少は、顔色で一番よく分る。多く飲んだ人程顔色が蒼白で、よく青ぶくれというのがこれである。又漢薬中毒者は女性の方が多く、花柳界に居た人は特に多いようである。これは昔から婦人病によく効くとされているからであろう。それから便秘によく効く薬で、奇応丸という丸薬があるが、私は以前これを二十数年毎日飲んだ人で、腎臓結核となり、医師から見放された人を扱った事があるが、何しろ余りにその毒が多いので、到頭駄目になった経験がある。(中略)」

「恐るべき漢方薬」  S28.5.6)

 

 「(中略)。漢方薬が恐いんです。飲薬では西洋の薬より、漢方薬の方が恐いでしようね。薬としては漢方薬の方が恐ろしい。量が多いですからね。(中略)」      

           (「御教集1号」  S26.8.25)

 

「(中略)だんだん浄化が強くなって来てますが、この頃の浄化は飲薬のが多いです。胃が重いとか食欲がないとか、嘔吐をするとかです。つまり、飲薬の浄化が非常に多いのです。特に漢方薬が多いのです。なにしろ漢方薬は量が多いですから、土瓶に一ぱいでも大変な毒なのです。

 

 それが胃の廻りに溜まってだんだんしみ込んで固まったのです。それが、浄化が強くなったために胃に戻って来るのです。そこで胃に溜まるのです。それで胃が重くなったり食欲が無くなったりするのです。ですからそういう人は必ず背中に固まりがあります。左か右か、或いは両方にあります。それから脊骨の辺に固まっているのがあります。(中略)」

                     

(「御教集19号」  S28.2.7)

 

「(中略)漢方薬というものを一般人は割合に軽く見ているのです。あなた方もそうですが、病人に"あなたのは薬毒だ、薬は随分のんだでしょう"と言うと、"いやそんなにのみません"という事がよくありますが、答える人は漢方薬を薬の様に思っていないのです。それでだんだん問いつめていくと、"若い時に煎じ薬を少しのみました"と答えるが、漢方薬というのは一回のんでも大変なものです。土瓶一ぱいでも大変なものです。

 

 それで今浄化する人をみると漢方薬が非常に多いのです。西洋の薬よりも漢方薬の方が余計害を与える様です。前にも言ったとおり、漢方薬のうちでも非常に毒の多い少いがありますが、一番毒の強いのはげんのしょうこです。げんのしょうこを少し余計のんだ人は請合(ウケア)ってはいけないと言った事がありますが、それはそういうわけです。その次はどくだみが非常に悪いのです。

 

 それから顔色の悪い人はまず漢方薬中毒と思っても大抵間違いありません。それで中国人は顔色が悪くて黄色い顔色をしてますが、それはやはり漢方薬です。だから顔色の悪い人に聞いてみると、必ず漢方薬を沢山のんでます。それで漢方薬中毒が人間の寿命を一番縮めるのです。

 

 近頃日本人の寿命が延びたとか言ってますが、これは漢方薬をやめて西洋の薬をのむ様になったので、それが一番の原因です。そのくらい漢方薬というのは恐ろしいのです。ですから、よく田舎の人などは一々お医者に行くのは不便だというために、草根木皮を持薬と言ってのむ癖がありますが、そこで田舎の人は割合に顔色が悪く、黄色い顔色をしている人が多いのです。これは大抵漢方薬中毒です。

(中略)

 

 これをよく心得ておいて、これからはその点をよく注意する事です。なにしろ量が多いのですから、浄霊して溶け出すにも長くかかります。そこにいくと西洋の薬は量が少ないから割合に早く済みます。だから比べると、むしろ漢方薬の方が長くかかりますから始末が悪いのです。漢方薬中毒を大いに注意しなければいけません。(中略)」                                   

(「御教集19号」  S28.2.15)

 

 「(中略)それから注意したい事は漢方薬ですが、漢方薬というのは非常な毒なのです。これはむしろ西洋の薬よりも毒が強いわけです。それで又漢方薬というのは量が非常に多いのです。(中略)この漢方薬を普通は薬と思わない人があります。もっともお茶の代りにのむという事を言いますが、ところがこの漢方薬が恐ろしいのです。一番良く分るのは顔色の悪い人、始終青い顔をしている人に聞いてみると、必ず漢方薬をのんでます。(中略)

 

 そういう様で、これから患者に聞く場合は漢方薬を聞いてみるといいです。ところが漢方薬は昔から、都会の人より農村の人の方が多くのみますが、そこで農村の人は昔から顔色が悪いのです。青黒いと言うか黄色いのが多いのです。

 

 それは粗食をしているから顔色が悪いと言ってますが、そうではないので、煎じ薬をのむからです。農村の人は必ず何かしら煎じ薬をしまっておいてあります。又これは金を出さなくても、山に行って何の草だとか言って、取りやすいためです。只で取れるのです。それを乾しておいて始終のむというので顔色が悪いのです。

 

 それから多く青ぶくれる人があります。青くて太っている人がありますが、そういうのは漢方薬中毒です。青ぶくれの人が一番多い様です。それから西洋の薬の方はあんまり青くならないで、やせる方です。ですから青くて太っている人は漢方薬中毒の代表です。それで支那人は昔から黄色いのです。支那人というと、黄色くて太っている人が多いのですが、それはやはり漢方薬のためです。

 

 それで特に女などは漢方薬中毒をすると、肌(ハダ)が非常に悪くなってカサカサです。艶(ツヤ)も何もありません。だから今の女の人は先祖から親代々漢方薬で悪くして、それから近来は西洋の強い薬や注射というものでだんだん悪くするのです。(中略)

 

 漢方薬で一番怖いのはげんのしょうことどくだみです。どくだみとは毒溜めと言う事でしょうが……。このどくだみというのは花柳界の人が多くのんでます。(中略)花柳界の人はやはり化粧しないと非常に顔色が悪いのですが、それは煎じ薬のためなのです。それで漢方薬中毒は女の方がずっと多いのです。中将湯とか、いろんな物がありますが、みんな漢方薬です。

 

 だから女の美しさというものは、漢方薬が非常に害をしているわけです。だからそのつもりで漢方薬を多くのんだかのまないかという事によって、多いほど浄霊に暇がかかるという事を言い聞かせてやるのです。こっちもそれを心得てやれば余程違うわけです。(中略)

(「御教集19号」S28.2.17)

 

 「(中略)漢方薬は量が多いですから、そこで毒は漢方薬より西洋の薬の方が強いかもしれないが、量から言うとずっと少ないので、百分の一か千分の一です。そこで治りがよいのです。

 

 

 

 これから浄霊の場合に漢方薬に注目して、どういう薬をどのくらい飲んだかという事を、時によっては聞く必要があります。けれどもただ漢方薬の方が毒が緩慢(カンマン)な性質であり、鋭くないです。しかし神経痛などは西洋の薬です。(中略)

 

  そういうようなわけで、漢方薬の悪いという事をよく知らなければならないのです。ところが漢方薬を薬と思わないような人が沢山あります。(中略) "あなたは漢方薬はどうですか"と言うと、"それなら飲みました。それもやっぱり薬毒があるのですか"という人がよくあります。というのはお茶代りに飲むからです。中には波布草をお茶代りとして飲みますが、これも毒があります。一番毒が強いのはゲンノショウコです。そういうようで、非常に長くかかったりしつこいのは、まず漢方薬とみて間違いないす。」  

               

(「御教集31号」  S29.2.26)

 

 「(中略)漢方薬なんかを持薬にして一年も服めば、膿が何升出るか何斗出るか分りませんね。或は何石かも知れない。西洋の薬は割に量が少い事が多いけど、永く服めばやっぱり大変な量になりますからね。漢方薬なんかをお茶の代りに服む人もありますが、そんなのも水分は外に出ますが薬は残りますからね。それが溶けて出る時には大体元通りに服んだ時と同じ位になると思へばいゝでせうね。そんなのが痰とか排泄物なんかで出てくる訳ですね。(中略)」

                      

                      (「光話17号」 S24.)

 

 「種々漢方薬はあるが、最も悪いのはゲンノショウコで、ゲンノショウコの中毒は大抵腹膜、腎臓である。これは一たん治っても又再発するので、よほど気長にしなければならぬ。何遍も繰返す。食欲さえあれば治る。ゲンノショウコの中毒は、請合ってはいけないと先によく言った。」 

            (ゲンノショウコに就て  講話集補 S24.10.27)