食と農

B-11-1-②、栽培法について

                       

「温室での栽培・・・」

 

 

 

    「温室を致しておりますが、今迄無肥料で致しませず、立ち枯れ致します。トマトがアメ玉位の大きさになりますと、グサツト落ちます」

 

  それは肥毒だ。

 

    「何う言う心構えで致しましたら宜敷いでしようか」

 

  肥料さえやらなければ良い。そうすればピンピンして来る。

 

    「井戸水を使用致しておりますが――」

 

  水は井戸だつてどつちだつて良い。無肥料にしてやつて御覧なさい。素晴しいですよ。

 

    「客土してメロンでも致しました方が宜敷いでしようか。トマトは半作迄もいきません」

 

  肥料をやらなければ段々良くなつていきますよ。もう大分育つたんでしよう――無肥にしてね。その儘にしてやつたら良い。そうして浄霊をやるんです。

 

    「土に御浄霊致しますと、肥毒が消えますので御座いましようか」

 

  土にやつたら良い。浄霊と言うのは、肥料を消す方法ですからね。

 

    「今迄の肥料を消しますので――」

 

  今迄の肥料を消しますよ。土を出来る丈やれば大丈夫です。

 

    「今の温室は不自然に思われますが、やはり肥料を使わない方が――」

 

  あなたは何うかしているな。温室は不自然じやありませんよ。温室は気候を変える丈のものですよ。肥料とは全然違いますよ。肥料は毒を飲ませるんだからね。人間だつて、冬はストーブをやるでしよう。ストーブは差支えないんですよ。だけども人間だつて、毒を飲んじや駄目です。

 

    「藁を入れますのに、適当な量は何の位で御座いましようか」

 

  良い加減で良いです。つまり、藁と言うのは肥料じやないでしよう。根を暖める程度ですからね。

 

    「順に藁を減らしまして――」

 

  何時もやるんです。気候が違つて来れば、順次――暖かい処は、あんまりやらないんです。寒い処程やる。暖める為にね。                                                                        

(御垂示録8  昭和2731)

 

                           

「促成栽培」

 

 

 

   促成栽培は自然に反すると思いますが、農業経済上必要と思います。無肥料栽培の立場から見て如何ようで御座居ましょうか。御伺い申し上げます。

 

“一時は多収だが、後減収する。アドルム中毒と同じである。                                                          

 

(「促成栽培」S25525