B-10-4、水に関する事
「冷水は不可、減収の一因」
【お伺】冷水の出る土地で、自然農法を行なつた処、二年目に一割五分程の減収でした。人々は藁を入れたからだと言います。この対策について御教示を御願い致します。他の有肥田と比較しても減収なのです。
【御垂示】之は勿論水の冷たい為もあるが、土にも種にも、肥毒が残つているからである。それから注意すべきは、藁は出来る丈細く切る事、水は日光で温めるように、溝を出来るだけ長くする事、右実行すれば、年々増収となる事確実である。
(「地上天国23号 教えの光」昭和26年4月25日)
「冷水は温める」
【お伺】山間部で田が階段状になつて居り、冷水の侵入を如何にしても、防ぐ事が出来ず、藁を入れても、土に混合する前に、冷水の為に、ぶわぶわ浮いています。土に完全に混るにも相当遅く、土質と藁の量を、大いに考えねばなりません。藁の加減を如何にすべきか、或は他に方法を考えるべきか悩んでいます。この点に就て御教示願います。
【御垂示】藁はそれ程重要視するには当らない。そういう土地は日の当る場所へ、溝を出来る丈延ばしてそこを水が通るようにすればいい。つまり、日光で水を温める方法である。
(「地上天国23号 教えの光」昭和26年4月25日)
「雨量多き田」
“雨量が多くてなかなか田が乾きませんが、藁を入れて起して菜種(ナタネ)、又麦種(タネ)をしてもよろしいでしょうか。
“田へ溝を掘って水をはかす。
(「雨量多き田」S24・11・26)
「山間の田の水処理」
“私の方は山田で、地盤が悪く、水が一面に当らぬので畦の方は穂が早く出ますが、水口の方は非常に遅れるので困って居ります。田の水は何時頃落水したら宜しいでしょうか。
“山の水の為である。山水が冷い為で、出来るだけ溝で廻すようにする。
(「山田の水」S24・9・6)
「水田に井戸水はよい」
“井戸水は水田の栽培によいとされ、当地方にては盛んに実施して居ります。勿論、地の霊気の為と存じますが、浅い所は色々な成分を含んで居るからよいが、深い井戸水は駄目だと言はれますが、如何なもので御座いませうか。地の所は霊気と井戸の深浅に就いて御教へを御願ひ申し上げます。
“地の霊気とは関係はない。地下水には水によって鉱物のある時とない時がある。鉱物気のないのがよい。井戸水は鉱物がないからよい。特に石の間を通ったのはいい。
(「水田に井戸水可」S24・9・2)
「農耕に海水は不可」
“謹しんで御伺ひ致します。私の地方では海岸が近いので、一般の方は海水を汲み取り、これを薄め、農作物に施しておりますが、観音耕作にては海水は施さない方がよいものでせうか。 海水が農作物に与へる影響を御教へ下さいませ。
“耕作に海水はいけない。物によっては枯れる。雨水はよい。
(「農耕に海水」S24・1・26)
「自然耕作に於ける水について」
“農民は冬水田に水をたっぷり入れないと不作と言ふが、自然耕作では水を入れた方が宜しいか、又は水を捨てて乾かすか、出来れば耕した方が宜しいでせうか。
“土地の状態により適宜にやればよいのである。何にもせず、すてておく方針をとるがよい。
(「自然耕作の方針」年代不明)
「田に暗渠排水は」
“俗にドブ田と言ひ、地下水の湧き出て深い田に暗渠排水を行っておりますが、之は自然に反する様に思はれますが、如何なものでせうか。又、之を施行しました田は固くなりますが、如何致しましたら宜敷いでせうか。
“暗渠排水は自然に反する訳ではないから差支へない。
(「暗渠排水」年代不明)