B-10-3、籾蒔、苗代等について

      

「籾種の新品種と無肥三年の籾種」

 

    最近、農事試験場から籾種の新品種が出ましたが、昨年試作をした人の話によれば、今迄のものよりも取り高が多く(九俵取り)病気が付かないでよい粒が実ったとの事ですが、来年はこの籾種を用う可きでしょうか。矢張り自作の無肥三年の籾種を用いた方が宜しいでしょうか。御伺い申し上げます。

 

“やって悪くない。両方やってみるとよい。

 

    (「試験場よりの籾種」S241113

 

                        

籾播きは結構」

 

     「籾播き(苗代を作らず直接田に播く方法)は分蘖も多く、収入も多い様で御座居ますが如何で御座居ましようか」

 

  結構です。世話がかからなくて良い。

    

 (御垂示録1  昭和2685)

 

                     

「籾播きについて」

 

     「籾播きの時、籾を取つて播いて宜敷いでしようか」

 

  籾を取つて播いても良い。籾は食べないから。 

   

(御垂示録1  昭和2685)

 

                      

「直播について」

 

 “原則からいうと直播がよい。すべて植物は直播がよい。移植すると根が弱る。稲は強く出来る。水田は堆肥不用である。藁を細かく切って土へ混ぜればいい。土が温まる。

 

                                    (「直播」S24

 

                    

「植付け時期について」

 

 

 

   私の家では昨年度は七段歩を全面的に無肥に切換え実施させて頂きましたが、二割三分の減収で御座いました。今年も引続き無肥でやらせて頂きますが、昨年の経験では植付けを六月二十日頃に致しました所、分蘖が有肥に比し遅れ勝ちで御座いましたが、植付けを従来の有肥の時より早めるべきで御座いましょうか。お伺い申し上げます。

 

“遅すぎたものである。           

 

 (「植付け早めるべきか」S2531

 

              

「苗代---肥毒があれば腐る」

 

    「無肥三年目で、苗代の時腐り――」

 

  未だ肥料が残つているんです。

 

    「収穫も半分以上腐つてをりました。然し近所並で御座いました」

 

  それは、みんな肥毒が残つている。肥毒が全然なければ、腐るなんて絶対にない。大変な間違つた教育をされちやつた訳ですね。         

 

(御垂示録5  昭和26126)

 

      

代は陸苗代と水田苗代、どっち

 

     「苗代は陸苗代と水田苗代とはどちらが宜しいでしょうか」

 

  畑に稲を作るのはいけません。

 

    「水田の方が宜しいのでしょうか」

 

  それが当り前です。水稲なら無論苗代もそうしなければならないです。

 

                       (御垂示録19  昭和2841)

 

                  

苗代の作り方と緑肥」

 

 

 

   一、無肥料耕作の稲の苗代の作り方を御教へ願ひます。

 

      二、田の稲作の緑肥として、麦作の間に四月下旬又は五月上旬に麦田へレンゲを播きますが、レンゲを播いて緑肥にするのは良い事ですか。又、必要はありませんか。御伺ひ申し上げます。

 

“一、肥料をやらなければよい。所によっては直播きがよい。

 

  二、その要はない。        

 

 (「苗代の作り方と緑肥」年代不明)

 

                           

「苗代について」

 

    「二毛作地帯でありまして、麦を作る関係で水が遅れて来ますので陸苗代をいたしておりますが、陸苗代で宜しいでしょうか」

 

  嘘をやっているからです。

 

    「別な所で苗代を作っても宜しいでしょうか」

 

  そんな事をしなくても、二毛作を止()めれば良いのです。

 

    「一般がそういたしておりますので水が来ません」

 

  それは何とか工夫するよりありません。

 

    「そういう場合に井戸を掘りましては」

 

  結構です。

 

    「そういう場合に一毛作地帯で苗を作ってくる事は如何でしょうか」

 

  いけません。苗はその土地で作るのです。つまり一つ作物を其処で作れば、だんだん作物を育てる様な肥料分が土から出て来るのです。そこで埼玉県の種を長野県に持って行くと良く出来ません。その種は埼玉県の土でうまく合う様になっているのです。そういう土の性分になっているのを、外に持って行くと、新規まきおなしになるから、できるだけ離れない方が良いのです。

 

    「北海道の道南の方では苗代を畑に温床を作っておりますが、昨年は全部枯れてしまいました。如何いたしましたらよろしいでしょうか」

 

  それはできない相談です。では日当りの良い所を見付けてやったら良いでしょう。そして北の方に風が当らない様に囲いをすれば大丈夫です。     

 

(御垂示録19  昭和2841)

 

                

「苗代日数について」

 

    稲の苗代日数は観音耕作に於ても変りありませんか。従来篤農家は、五十日位と申しますが、如何でせう。御教示願ひます。

 

“変りない。気候によっても違ふ。見た上で判断せよ。

 

    

 (「苗代日数」年代不明)

 

                       

「稲苗の育て方」

 

    無肥料栽培に就いて――稲苗を畑で仕立てて後田に植える、又は苗を温床で仕立てて後、一回移植後に田植えをしますが、この方法は自然でないからいけないのでせうか。

 

“水で育てなくてはいけない。畑ではいけない。温床もあまりよくない。山水など割に入る所、極く温度を少くしてやればよい。自然に反す。電気や放射線をやると良くなるといふが皆駄目で、一時はいいがその先は反動的に反って悪くなる。(一、二年よくても)故に、決して長く続かぬ。  長年掛ると煙になる。              

 (「育苗の仕方」年代不明)

 

            

「粘土質の田での植え方」

 

 

 

   稲作の事ですが、私の方の土は粘土質で深い土地です。田圃は低みであります。今迄は尺間に植えて居りますが、あらく多く植えた方がよろしいでしょうか。少し細かく植えた方がよろしいでしょうか。お尋ね致します。

 

“粘土質は外の土を入れた方がよい。堆肥を細かに刻むようにして、ふるって使う。稲作は水で緩和するから、大して悪くはない。植え方は、細かく植えた方と、固めて植えた方がよいのと、土地によって種々ある。風の強い所は固めてやると折れやすくない。それに応じてやる。

 

                (「低く粘土質田と植え方」年代不明)

 

           

「稲は水田で・・・自然に習う」

 

 

 

   稲苗を畑で育てゝ植ゑつけるのは差支へないでせうか。又苗を温床で育てる事は如何でせうか。

 

“稲ってのはやっぱり水田でやるのが本当で、畑でやるのはいけませんね。温床もよくありませんね。たゞ余り寒い所だとか、冷い山水の入る所だとかはいゝですよ。極く温度を低くしてやればいゝんです。然し本当から言へば、自然に反するからいゝもんぢゃありませんね。

 

  最近よく電気だとか、いろんな放射線でやってますがね、あれはみんな駄目ですよ。之は、私断言しておきますよ。一時はいゝんですがね、一年とか二年とかはね。然しもうその先は悪くなりますよ、不自然ですからね。全く「文化人」といふのは馬鹿なもんでね、一時いゝともうそれが絶対にいゝものだ、と思ひ込んでしまふんですね。一時よくったってその反動は必ず悪くなるんです。だから騙されちゃいけませんよ。あゝいふものを研究してる人には気の毒ですがね、知らないんだから仕方がない、決して永くは続きませんよ。

 

  すべて大自然の気候風土そのまゝに副って行くのが一番いゝんです。丁度、米の飯は年中食ってゝも飽きがこないでしかも一番の栄養になりますが、菓子だとか、酒なんてものは少しなら美味しいんですが、そればかりだとぢきに飽きてしまって栄養も悪いでしょ、そんなもんですよ。いろんな事を利用してやるのは一時的でね、あとは土が疲れてしまふんです。何でも自然に倣(ナラ)ふのが一番いゝんです。

 

  人間の体でもね、健康で働ける様に自然に出来てるんです。それを間違った事をして駄目にしてしまふんですからね、全く。だから、どこか旨く行かない時には、どんな点が自然に合はないかを考へるんですよ。大自然が人間の先生です。この御浄霊だって大自然の法なんです。これは火と水と土の力ですからね、霊光が火と水で、それが人間の体を通る時、土の力が加はるんです。大自然も火と水と土だから同じですよ。

 

  肥料だってそうで、堆肥がいゝんです。草が枯れ木の葉が落ちて土にまざるってのは大自然ですからね。何も大自然は、馬糞や金肥を降らせやしない。(笑声)          

 

(御光話録9  昭和24)

 

             

「電熱温床での苗は・・・」

 

 

 

   水稲苗を電熱温床でやるのは――。

 

“電熱などすべて一時的で、一時いい。やらぬ方がよい。大自然の気候風土などは、一時的でなく本当にいい。米の飯のようなものである。大自然は人間の先生と思えばよい。浄霊も大自然に習ったものである。火水土の三原素から成っている。

    

(「電熱温床」年代不明)

 

              

苗代に漆の葉を堆肥に使用

 

    苗代に漆の葉を堆肥に使用致しますと、「ゆりみゝず」がわかなく成績を挙げて居りますが、無肥料栽培の場合、連続使用致しますと、漆の毒素が溜って悪くなるのではございませんでせうか。

 

“普通の堆肥で土さへ汚さなければ虫はわかない。肥料をやったり、灰をやったりするから汚れて虫がわく。土さへ清浄にしてその生命を活かし、またその所有主が信仰心あれば無限に作物はよくなる。

 

(実生会ニュース「昭和247月号 妙智の鍵」昭和24710

    

       “苗代へ漆の葉を堆肥に使用致しますと、「ゆりみみず」が湧かず、成績をあげていますが、無肥料栽培におきましては連続使用致しますと漆の毒が溜って悪くなるのではないでしょうか。

 

“無論そうである。漆で湧かさぬのは本当でない。普通の堆肥がよい。すべて土を汚さぬ事である。虫は汚れたところに湧く。汚れていなければどんなにでもよくとれる。それと同時に所有主の身魂も浄まっていなければいけない。そうすればどんなにでもよく出来る。   

 

  (「漆葉使用と所有者身魂と作物、(虫発生の原因)」年代不明)

 

                        

「水田の堆肥」

 

   苗代田は従来は苗の根を浅く張らせる為播種後堆肥を上からかけましたが、今後無肥料栽培の場合は如何致したらよろしう御座いませうか。御伺ひ申し上げます。

 

“水田は堆肥の要はない。固まらぬからである。

       

(「水田の堆肥」S2452