B-10-2、田の土について
「田の土起しについて」
「自然農法の事につきまして御伺い申し上げます。田の土起しは、春の時と田植の時と二回しました方が宜しいのでございましょうか。春の時だけで宜しいのでございましょうか」
それはそこの土の固さによります。土が固まりやすい時は二度やっていいし、そんな必要がないと思ったら一度でいいのです。土の工合によるのです。(後略)
(御垂示録17号 昭和28年2月1日)
「土を固めない事が肝腎」
“無肥料耕作を致しましたが、最近田の稲が大分黄色くなりましたが、これを父が見て心配して居ます。如何いたしたらよろしいでしょうか。
“無肥料にしても、元肥料をした為に土が弱っている。土も種も肥料を食っている。
薬をやめると、飲んでる人は一時すぐに熱が出たりするのと同様である。
無肥料にしてから約三年位はかかる。土へ肥料をやると作物がその肥料を吸う。土は働かなくていいから段々痩せる。百姓は毎年同じ所で作ると減収するが、客土すると又殖える。根に空気を入れなくてはいけないと言う。之も間違いで、根の伸びのいいよう、土を固めないようにする事が肝腎である。箱根の木は恰好は面白いが、下が石で根が伸びぬから育たぬ。それで面白い。
(「土を固めぬ事、(痩土の原因)」S23・8・17)
「蓮根畑を田に・・・」
“本人は本日御参りして居りませんが、佐賀県嬉野教導所関係にして古川昇(二十四歳)、本年一月光明如来を御祭りしました。右の者増産の為沼田(元蓮根畑)に植付けをして居りますが、此の様な土地に対する特別な耕作法を御教え下さい。
“蓮根畑を埋めるなら、当分水分がある。水分が多ければ特に変える事はない。
(「沼田の植付け法」S23・3・16)