食と農
A-2-10、害虫等について
「現代農業の欠点」
(前略)このごろの農民の悩みは、肥料代の高いのと、虫害と風水害の三つだともいえるが、害虫は、肥料によってわくと思えばいい。それは肥料によって土壌には不潔物が残る。不潔なところへ小虫がわき細菌が発生するのは作物も同じだ。これは、肥料だめに蛆がわくのを見ても判る。又、害虫にいろいろの種類があるのは、肥料に種類があるからで新しい害虫の発生も新しい肥料が作られているからだ。更に、もう一つ重要なことは、殺虫剤が虫を殺す程の毒性で土を不良土とする事だ。だからその土に栽培された植物は、肥料以外の別な毒分まで追加されるわけだ。
硫安肥料をよく使うが、これは劇薬毒であるから、これを吸収した米を食べると、自然人体も影響を受け、健康にも悪いのは当然といえる。つまり血液が濁るからだ。(後略)
(「法話(五)腹の虫は人為肥料から」東日 昭和28年2月28日)
「害虫について」
(前略)次に害虫も無肥料であれば殆んど皆無でないまでも、現在よりも何分の一に減るであらう。農民諸君も肥料が多過ぎると害虫が湧くといふ事をよく謂はれてゐる。彼の葉巻煙草には最優秀なる原料としてマニラ、ハバナ産を用ゐるが、その葉は虫喰葉がなく、頗る香気が高いが、全く無肥料の為である事を以前専門家から聞いた事がある。又何よりも雑草に虫喰がない事で、春の野の摘草の中にある嫁菜、芹等が特に香気の高いのは無肥料の為であらう。(後略)
(「無肥料栽培」自叢二 昭和24年7月1日)
(前略)近来、農村の悩みは、肥料代の高価と虫害と風水害との三つであろう。肥料に就ては、前項に詳説したから、既に解ったと思うから、次の虫害に就て詳しく述べてみよう。先づ、結論からいうと、害虫は肥料によって湧くと思えばいい。それは肥料によって土壌を汚す為、土壌は変質し、土の性能は退化されると共に不潔物が残存する。凡ゆる物質は不潔なる処必ず腐敗するのは当然で、そこへ小虫が湧き、細菌が発生する。之は物質の法則であるとすれば、作物も同様である。何よりも肥料溜に蛆が湧くのでも判る。そうして害虫にも色々の種類があるのは肥料に種類があるからである。近来、新しい害虫が発生するというが、勿論新しい肥料が出来るからである。農民が肥料溜のある附近は、害虫の発生が多いとよくいうのでも判るであろう。
今一つ重要な事は、害虫発生の場合駆除の目的で殺虫剤を撒布するが、之が又非常に悪い。何となれば、殺虫剤とは虫を殺す位の毒薬である以上、これが土に滲透すれば、土は其毒に中(ア)てられ、不良土となるのである。従って其土へ栽培された植物は、肥毒以外別な毒分まで追加されるので、土は愈々弱るので、人間と同様抵抗力がなくなり、害虫は得たりかしこしと、繁殖の勢を増す。全く鼬鼠ゴッコである。此点に於ても今日迄の農法が如何に誤っていたかが判るであろう。そればかりではない、硫安の如き化学肥料は劇毒薬であるから、それを吸収した米を食うとすれば、自然人体も影響を受け、健康に悪いのは勿論である。それは血液が濁るからである。何しろ主食は一日三度宛、年が年中食っているとすれば、仮令僅かづつでも積りつもって相当の毒分となり、之が凡ゆる病気の原因となるのである。
茲で伝染病の真因を簡単にかいてみる必要がある。抑々伝染病とは細菌の侵入によって発病するのは誰も知っている。然し乍ら何故、細菌が侵入すると発病するかの理由は判っていない。又細菌侵入するも発病者と未発病者とが出来る訳も医学では未だ解っていないのである。此意味は以前出した私の著書に詳しく記いてあるから茲ではザット説明するが、黴菌とは、血液の濁りの原素である微粒子を食物とし、それを食ひつつ繁殖するのであるから、菌の食物を有している人は発病するが、無い人は菌は餓死するから発病しないという訳である。右の如くであるから、発病者と未発病者とが出来るのは勿論菌の食物の有無によるのである。又保菌者といって菌があっても発病しない人があるが、之は菌の食物が発病する程の量もなく、そうかといって死滅する程少なくもないという言はば中間状態である。とすれば、濁血者は発病し浄血者は発病しない事になるから、化学肥料の如きは、血液を濁す事甚しいので、近来伝染病や、結核の如き、細菌による病人が殖えるのもそれが原因である。此説は自画自讃かも知れないが、世界的大発見と言ってもよく、此一事だけでもノーベル賞の価値は充分あると思うが、如何せんノーベル賞審査員の学問程度が、右の説を理解する程に到っていない以上、致し方なのである。此理によって自然農法が全般に行われるとしたら、如何に病人が減るかは想像出来るであろう。
(後略)
(「虫害」自解 昭和26年1月15日)
「肥料によって害虫が湧く」
(前略)抑々此世の中にある一切万有は、悉く人間に必要であると共に、人間が作るもので、之が自然の法則である。只今日迄の学問では其処迄分らなかったに拘わらず、人間の浅智慧と自惚で理屈を附けて満足していたにすぎないのである。右の理は独り病気ばかりではなく、農作物の害虫でも、社会の犯罪でもそうであるから、それ等の真相を徹底的にかいてみよう。(中略)
万有一切は汚物が溜るから浄化作用が発生する、というように自然は遺憾なく解決してくれる。故に人間が世の中から黴菌を絶滅するとしたら、黴菌の必要のないよう清浄にするより外はない、之が根本である。処が情ない哉其理を知らない為、人間は自分の罪を棚へ上げて、黴菌を悪者扱いにし、殺す事にのみ骨を折っているのである。
処が此理は肥料にも当嵌まる。それは近来年毎に害虫が増えてゆく傾向である。之も薬と同様肥料によって土を汚すから、掃除夫としての害虫が湧くのであるから、此虫もつまり人間が湧かせる訳である。而も近年害虫の種類の増えたのも、肥料の種類が増えたからである。では人間が何故肥料を用い始めたかというと、麻薬と同様肥料を用いると最初は大いに増産するから惚れ込んで了い、肥料を唯一のものとした結果肥料迷信に陥って、今日の如く害虫に悩まされ乍らも気が附かないのである。右の如く一時的実績に瞞されて、土は弱り種子は中毒に罹り、害虫は増え放題で収穫は減るのであるから実に愚かなものである。それが為今日の如く輸入米によって僅かに飢餓を免れている現状で、豊葦原瑞穂の国も情なくなったものである。従って苦し紛れにヤレ農地改良、交換分合、種子の選択、殺虫剤、肥料の入手問題など、的外れに苦労している有様は見ておれない程である。而も政府は主食増産何カ年計画などといって、巨額の費用を支出しているが、声ばかり大きくても結果は相変らずで、旨くいって平年作位である。(後略)
(「黴菌人間」栄183号 昭和27年11月19日)
「肥料をやるから虫がわく」
“道端の草や藁などを田に入れると、ズヰ虫や害虫が発生し易いと申しますが、この点如何なものでせうか。
“そんな事は絶対ありませんよ。肥料をやるから虫がわくんですよ。ズヰ虫は硫安の為が多い様ですね。無肥料なら発生しませんよ。だから、ズヰ虫は肥料の貯蔵所の近くに多いって言ひますね。
(御光話録9号 昭和24年)
「害虫も肥料が増えれば一層増える」
(前略)近来農作物の害虫が非常に増えた。年々増えて来るのです。で、螟虫なんか今年は多いようですが、螟虫なんかは以前は無かつたのです。聞いた事がないのです。それで害虫の種類が増えてます。ヤレ何んだ彼んだと非常に増えている。螟虫にも色々種類があります。それは肥料の種類が増えたからです。病気の種類が増えるのは薬の種類が増えたからというのと同じ意味で、害虫も肥料が増えた為に増えたという事になるのです。
では火素が増えると何故害虫が増えるかというのは敢えて熱の為ばかりではないのです。他に立派な理由があるのです。それを今から話します。大体虫が湧く――黴菌も虫ですが、その湧く理由は浄化作用です。浄化作用とは何ういう訳かというと、汚(キタナ)い物が出来ると、その汚い物を無くする――要するに綺麗にする作用が起るのです。神様はそういう様に物質を造つてあるのです。要するに自然発生です。で、虫は何かというと、譬えてみれば作物に――肥料と言えば毒ですから――毒が作物に吸込まれると、それを掃除しなければならないから、掃除する為に虫が湧いて、その虫が毒を食うのです。ですから毒丈食えば良いが、やつぱり植物の色々な質――言わば植物の肉を序(ツイデ)に食べて了う。だから枯れたり弱つたりするわけです。で、凡ゆる物は、不必要なもの――要するに害になる様なものがそこに増えると、それを消す作用が起るのです。つまり汚(ヨゴ)すから浄めるという作用が自然発生するのです。そういう風に出来ている。
そこで肥料という悪い物を作物が吸うから、吸うとそれを浄める活動、作用――その為に虫が湧くのです。そうすると毒に依つて色々な種類があるから、その毒をちやんとうまく食つて消して了う虫があるのです。だからその虫が湧くという事は、霊界の浄化力が強くなると、浄める作用が起る。浄める作用が起るという事は、浄める仕事をする虫が早く湧くという理窟になります。以前は霊界の火素が少なかつた。そこで、夜の世界には、つまり浄める浄化力が弱いからして、それ程の虫を湧かせなくても済むのです。そこで肥料とか薬とかそういう物が一時的に働いたわけです。ですから之から益々害虫が湧きますから、そこで虫害というものは益々増えて来ます。
それからもう一つは、近来非常に水害が起るのです。昔は之程無かつたです。昔ではない、我々が若い頃です。今は毎年決つた様に起りますが、之も田畑なんかを肥料で穢(ケガ)すから、それで水で洗うとか水で流すとか、そういう作用が起るわけです。だからして、兎に角浄化力が強くなるに従つて色々そういつた今迄に無い様な事が起るわけです。(中略)
丁度薬で病気を作り、薬で病気を抑え、それが又病気の因(モト)になるというわけです。農作物に虫が湧くから防毒薬、殺虫剤をかける。そうすると一時虫が死ぬ代りに其毒が染込んでそれから又虫が湧く。そういう様な理窟になつているのです。只それに人間が気が附かなかつた丈のものです。それが分つてみると、結局そういう理窟なのです。
(御教え集14号 昭和27年9月6日)
「農薬と害虫」
それから話は別ですが、今年の米作は余程悲観すべき状態にあるようです。水害は別ですが、害虫は大変らしいです。どのくらいの減収になるか、相当の減収になるだろうと思ってます。丁度医学と同じ事で、虫害のために減収になるのです。その対策として、虫を殺すという事に一生懸命になってますが、これは近頃この二、三年前からやり始めたドイツで出来た何とか言う恐ろしく毒のある薬で、手に触っただけで死んでしまいますが、それを使い始めてます。それくらい強烈な薬です。それで虫だけを殺せばよいと思ってますが、それが土にはいって行くと大変です。ですから実に単純な考えで、要するに浅薄極まるのです。それで益々薬を強くするのです。そうすると益々害虫が発生する事になり、その競走になってます。丁度麻薬と同じ事です。麻薬が、最初は一日に一回でよかったものが、二回になり三回になり、しまいには何十本と打つようになる。それと少しも違いません。ですからこれを早く防がないと、今に大変な事になります。今年あたり虫害のために減収になったら余程考えるだろうと思いますが、どうしてもこっちの方で、できるだけ分らせるような方法をしなければならないと思ってます。ところがこういうわけです。霊界がだんだん明かるくなると、結果が非常に早くなります。今までは毒の効き方も遅かったために、虫なら虫を殺すだけの効果があって、それが土にはいって、土を穢して、又虫をわかせるというのに暇がかかるから、一時虫が死ぬからそれでよいと思っていたが、ところがだんだん霊界の浄化が強くなるに従って早くなるのです。(中略)
そこで以前は肥料の毒をそれほどと思ってないのが、肥毒というのがますます著しくなるから、どうしても分らないわけにはゆかなくなるのです。丁度医学の薬が今までは固め方法だったのですが、その固め方法がだんだん効かなくなるのが早くなって、今度は固めようとする傍(カタワラ)から溶かす方が早くなって駄目になるというように、肥料の方もそういうようになって来つつあります。そこでどうしてもこっちの言うとおりにしなければならないようになって来ます。それもそう長い事はありません。そうなったら、私が著(アラ)わした本を見ればすぐに分るようになります。今私が本を書いているのは、今信者の人に読ませるという事は一つの準備行為で、その時に一般人に読ませて目を覚まさせるという事が本当の狙いどころになるわけです。ですから今年あたりの虫害が非常に酷いという事は、一歩それに近付いたわけです。(後略)
(御教え集25号 昭和28年8月6日)
「虫害と消毒薬」
(前略)この間のニュース映画にもありましたが、虫害のためだと言って消毒薬、殺虫剤を盛んに撒(マ)いて、殺虫剤が足りないと言って、それを得ようとして大変な騒ぎです。そうすればするほど逆効果になって悪いのですが、それに熱中してやっているのですから、この間書いたとおり“超愚”です。この超愚到る所にありで、これを何んとかして早く知らせなければしようがないのです。今までのやり方、現在のは酷過ぎるし、又こっちでやる自然農法はあまりに良過ぎるのですから、両方の違いさというものは天と地ほどの違いです。全く天国と地獄です。というのは、つまり物凄い迷信です。(後略)
(御教え集27号 昭和28年10月5日)
「虫害というものも浄化作用」
(前略)それで浄化作用とは一つの掃除ですから、ゴミがあるとどうしても掃除されなければならない事になっているのです。稲の虫害というものも浄化作用です。硫安をかけたり糞をかけたり、肥料を入れたりするから、そういう物を浄化させなければならないので、その浄化させる役目というのが小さい虫です。それで虫が生まれて毒を食うわけです。ズイ虫にしても、ズイを食うという事は、ズイに肥毒があるからして、それを掃除しなければならない。そうするとその毒を食うが、毒が葉や茎に深くくっついているから、ついどうも葉や茎まで食わなければ追いつかないから食うのですが、それが虫害なのです。だから分りきった話です。それで結核だとか、いろんな病気の黴菌というものも、其処に薬毒があるから薬毒を掃除しなければならない。その掃除夫です。私の古い本に書いてありますが、その掃除夫が自然発生して、それが食ってゆくわけです。結局あらゆるものが浄化作用だから、そういった汚れ、穢ないものを溜めないように、入れないようにして、きれいにするというようにすれば、必要がないから虫もわかないし、何も悪い事はないわけです。だから浄化作用というものは一切にあるのです。
(御教え集30号 昭和29年1月26日)
「虫がつくのは肥毒の為」
「大分無肥料でやつているんですが、虫がつくので御座います」
肥毒があるんでしよう。
「然し飛んで来るんです」
いや、それでもね――こつちに肥毒があるからです。少し位はあるのです。薬毒のない身体と言うのはないからね――同じですよ。
(御垂示録6号 昭和26年4月1日)
「虫が湧くのは汚いものを食わせる為」
(前略)何んでも一つの自然というものが一切を支配しているわけです。これは大きい事でも小さい事でも同じです。虫がわくという事は其処が汚なくなるから、神様は浄化しなければならないので、浄化するには虫をわかしてその虫に汚ない物を食わせるわけです。これが今度の報告にあった、貯蔵米に穀象虫がわいて米を吸殻みたいにしてしまったというが、これはそういうわけです。米の中に肥料という汚ない物を含んでいるから、そこで虫がわいて肥料分だけを食っていったわけです。そこでガラガラになってしまったのです。人間の腹の中にも蛔虫とか条虫とかいろいろわくが、それは腹の中にいろんな汚ない物が溜まったから、それを掃除しなければならない。そのために一つの生物がわくという事で、やっぱり自然なのです。(中略)
総てにそういうような見方をすれば分らない事はないので、簡単に分ります。肝腎な事を知らないで年中心配したり苦しんだりしているのです。つまりわれわれの方は個人的に浄化作用が来るが、神様の方は全体的に浄化作用をなされるのです。この間も書いたとおり、水害なども土を穢すからで、或る程度まで穢すとどうしても洗わなければならないので、そこで雨とか高潮によって肥毒を掃除しなければならないのです。だから台風は人災だというわけです。(後略)
(御垂示録26号 昭和28年11月1日)
「螟虫、その他の害虫について」
(前略)農村の人は良く知つてますが、害虫が非常に増えて来たのです。害虫は年々増えてます。今年は螟虫が増えてますが、螟虫なんて言うのは聞いた事がないです。螟虫というのは近頃らしいです。何ういう字を書くか?まさか「迷」という字を書くのではないでしようが――。あれは肥料の新しいのが出来る為に、何時も言う通り肥料で虫が湧くのです。今年なんかは尿素と言う、小便――尿素肥料が非常に増産しているのです。で、今硫安は減らす方針です。之は農林大臣なんか言つてますが、硫安を減らして尿素を増やすという事を言われてますが、尿素というのは或いは――螟虫と言うのは尿素から発生するのかも知れません。そうすると一生懸命に色んな肥料で害虫の種類を増やしているわけです。そうすると薬と同じ事です。
今のヒドラジツトなんていうのは、今度は黴菌が抵抗性黴菌になつた――抵抗性黴菌というと強い黴菌です。だから今迄の黴菌とは異つた黴菌になるわけです。之も一つ種類を増やしたわけです。だから薬の種類が増える丈は色んな虫の種類が出来るわけです。では薬や肥料で何うして虫が湧くかというと、之は立派に原因があるのです。肥料でも薬でも、言わば汚物ですから、汚い物です。だから汚い物には何うしても浄化作用が起る。要するに自然の掃除が起る。自然の掃除が起る場合に、掃除をする人間――ではない、虫が自然に湧くのです。物質の原則――法則というものは汚い物がそこに溜ると、それを綺麗にすべく作用が起るのです。やはり霊界に曇があると低気圧が起る様なものです。そういう様に作られてある。だから汚い物があると、その汚い物を食つて無くするのです。消すという作用としてその虫が湧くのです。そこで何故汚い処に虫が湧くかという根本的の意味が分るのです。便所に蛆が湧く様なものです。一体蛆は何んで湧くかというと、糞は汚い物だからです。汚いというのは、人間が特に間違つた――今言う、薬や何かを飲むとか或は間違つた行で霊を穢すとかで余計汚い物が出るのです。そこで余計蛆が湧くという理窟になるのです。ですから丁度、薬にしろ肥料にしろ、あれは蛆や虫の原料になるわけです。そうすると霊界に火素が多くなり浄化力が強くなるからして掃除をする虫が早く湧くわけです。湧き易くなる。そこで近来になつて害虫が湧くという理窟になるのです。で、その害虫を殺そうとして、防虫剤だとか消毒薬だとかそういつたような薬を撒くと、それが又土を汚(ヨゴ)しますから、それを作物が吸うと作物自体が――消毒薬の薬が古くなり殺虫剤が古くなると、丁度膿みたいなもので汚物になる。そうするとそれを食つて消す害虫が湧くという順序になりますから、そこで虫が湧き易くなるという事になる。よくそういう事が分つていると、如何に今の人間が愚(オロカ)かということが分ります。骨折つて悪くしている。 (後略)
(御教え集14号 昭和27年9月7日)
「螟虫の発生の原因」
“道端の草や土堤の草や、藁を田に入れると螟虫及び害虫発生の恐れがありますが、如何でしょう。
“絶対にそんな事はない。螟虫は硫安が多い。肥料の近くが一番発生する。
無肥料なら発生せぬ。
(「螟虫の因」年代不明)
「螟虫に困る」
“私は本年初めて稲の無肥料栽培を一反五畝位やりました。深さ二尺四、五寸の深田です。昨年の藁を反当り八十貫程を施し、去る七月二日に四、五寸位の苗を植付けました処、全体の一割位螟虫がわき、困って居ります。暇さへあれば一生懸命御浄霊をして居りますが、今後どうしたらよいでせうか。又、今後、追肥する必要はありませんでせうか。御伺ひ申し上げます。
“水田は堆肥の要はない。螟虫は硫安などの肥毒である。放置しておく。最初は斯ういふ風である。或時期へ行くと自然に減ってゆく。浄霊してやるとよい。
(「螟虫に困る」S24・7・26)
「ウンカも肥料の為」
(前略)今度、秋田県の或る村でウンカが非常にわいて困つていた。そこに或る人が来て、それは、肥料をやり過ぎるんだ。肥料をもつと少なくしろと言うので、少なくしたらそれから良くなつた。(中略)肥料を減らした丈けでも良くなつたんだから――全然やらなかつたらとは考えないんですね。処が肥料を全然やらないと言う事は出来ない。その点は遺憾ですが、之も肥料の害と言う事の肥料迷信者が、少し許り分つた訳ですね。(後略)
(御教え集4号 昭和26年11月8日)
「害虫(ウンカ)の発生について」
“私の村では、稲の害虫(ウンカ)が非常に多く発生して居ります。予防の方法がありましたら御教へ願ひます。“肥料の為故無肥料にすればよい。肥毒がなくなると増産になる。ウンカは人糞、ズイ虫は硫安のやうである。霊界が変ったからよけいいけない。
(「害虫多生」年代不明)
「イナゴも糞尿肥料から」
「イナゴの稲に及ぼす害が大分ある様でございますが、これは何から起るものでございましょうか」
糞尿肥料です。
(御垂示録18号 昭和28年3月1日)
「夏(ずい)虫が湧くのは」
【お伺】私は自然栽培に切替え、初年度、二年度と、半俵程増収させて戴いたのですが、昔からこの地区では、藁を入れると夏(ズイ)虫がわくと言つて、藁を入れません。私は藁を入れた方が良いとは知りつゝも、躊躇しているのですが、如何なものでしようか、御教示願います。
【御垂示】藁と夏虫とは関係はない。夏虫は人糞肥料によつて湧くのであるから、人糞をやらなければいいのである。由来昔から色々な事を言つているが、間違つている事の方が多いのである。だから私のいう通りを実行すれば、立派な成績が挙がるのである。
(「地上天国23号 教えの光」昭和26年4月25日)
「油虫の発生原」
“野菜の油虫の発生の原因――
“凡て虫害は肥料から発生する。他に日当りが悪いとか、気候が悪いとかでいくらか発生するが少い。無肥料の種と無肥料の土にすれば発生はしない。
(「油虫の発生原」S24・12・13)
「油虫とれず」
“無肥料栽培の麦と野菜に発生している油虫を何回も浄霊を致しますけれど中々とれません。如何なる理由でせうか。御教へ願います。
“稲なども、三年位は肥料の毒を減らす。
(「油虫とれず」S24・5・4)
「モグラやミミヅが荒すのは」
【お伺】畑の裏作に於て、自然農法では、草とか藁を入れて腐らして、土地を肥さうとしますが、そうすれば結局、ミミヅとかモグラが荒し廻つて減収をきたします。どうしたら、モグラ等、害虫を駆逐出来ましようか、御伺い致します。
【御垂示】あなたは私の自然農法の読み方が足りない。草や藁に肥料分は決してない。只畑の土を固めない為と、水田の土を温めるという意味である。肥料は土だけにある事を知らねばならない。モグラやミミヅが荒すのは、土が汚れており、土の霊が曇つているのであるから、貴方の認識を変えてよく浄霊をし、神様にお願いすれば、そういう心配はなくなるのである。
(「地上天国23号 教えの光」昭和26年4月25日)
「ミミズの効果」
【お伺】明主様の言われた自然栽培法を実施せんとして畑に有肥藁を入れた処ミミズが多量にわき、ミミズの多量ほど良く出来ました。何故ミミズはわくものでしようか。米国のコネチクツトの東部で農場を経営して居るクリスタフア氏は「ミミズの排泄物は普通の表土に比べて窒素五倍、燐七倍、加里十一倍、マグネシウム三倍の量を含んでいる」と分析結果を報じていますが、ミミズの排泄物は自然栽培に良い物でしようか、ミミズは地球に何の目的を以つてわくものでしようか。「ミミズは生き、作物に害はしない。又地中深くもぐるので通気量を六○~七○%も増加させ、同時に排水を良好にして植物の根の発育を助けている」とありますがほんとでしようか。ミミズの排泄物で栽培した食物を食べたら人体にどのような影響を及ぼすものでしようか。右御垂示の程謹んで御願い申します。
【御垂示】ミミズというものは非常に必要なものである。それは土を固まらないようにすると共に、余り湿らないように調節するし、又熱を吸収して土を温めるし、害虫を食うというように、種々な働きをするから結構だが、排泄物が肥料になる事は決してない。
(地上天国第39号 教えの光 昭和27年8月号)
「みみずの役目」
“今迄みみずは田畑の農作物に好影響を与えることと存じて居りましたが、一部会員の話によりますと「みみずは稲の苗の根を荒らし、又肥料の多い土地には沢山居り、無肥料の場合は少く、御浄霊を致しましても少くなる」との事ですが、みみずの作用について御伺い申し上げます。
“やはり地の中で立派な役目をしている。肥料をやると微虫が湧くから、それを食ってみみずが生長する。無肥なら少くなる。
(「みみずの役目」S25・5・13)
「ザリガニの害」
“無肥料栽培に関連した事で御座いますが、私の地方には「ザリガニ」が沢山居りますので、苗代の被害も多く、又田植直後にも夥しい被害で困りますので、止むを得ず石灰窒素を使用いたしますが、是は肥料の意味で無くともいけないもので御座いましょうか。御伺い申し上げます。
“無論いけない。肥料がなくなるとザリガニもいなくなる。何故なら、施肥すると虫が湧く。それを食べに来るのである。
(「ザリガニの害」S25・5・18)
「鼠、雀の害について」
“神示の耕作の里芋、甘藷等は鼠害が多く、米は雀が他の田より沢山集まります様に思ひます。鼠、雀等は作物の風味を知っているのでせうか。又、此の鼠・雀害を絶滅するには従来行はれている方法の他はないものでせうか。お伺ひ申し上げます。
“之は逆である。土と種子の肥毒は二、三年かかる。所によると、堆肥といって肥料をやっている。いろいろ違っている点があらう。信仰が軌道にのり、無肥料でやっているなら、そんな事はない。
(「無肥栽培と鼠・雀害(信仰)」S24・9・7)
「駆虫剤使用について」
“穀物、野菜、果樹等の害虫駆除として駆虫剤及び消毒薬を使用しても差支え御座居ませんでしょうか。外に薬剤を用いなくて害虫の駆除が出来る方法は御座居ませんか。右、御尋ね致します。
“害虫は肥料から湧くのであるから、肥料をやらなければよい。
駆虫剤で殺すと、土中へ入り薬毒となる。所謂酸性土壌は化学肥料の為で、一時的には良いが、非常に土を悪くする。硫安は螟虫の原因になるが、金肥の種類によって虫の種類が出来るのである。
(「駆虫剤使用」年代不明)
「田畑の害虫駆除について」
“田畑の害虫を駆除するには如何致したらよろしうございますか。
“之は駆除するより発生しない様にするのが本当である。主原因は人肥、金肥、消毒剤を使用する為であって、消毒剤などは土へ入ってそれを植物が吸収する為である。無肥料なら絶対虫害はない。雑草を見ればよく判る。そして肥料をやると作物は弱る。作物が花落したり実が落ちたりするのは皆肥料の為である。
(日光会会報「昭和24年7月号 妙智の鍵」昭和24年7月21日)
(「地上天国4号 妙智之光」昭和24年5月25日)
「霊界に曇りがあるから虫の湧く」
“柑橘園の無肥料・無消毒栽培でどうして病虫害が絶無になるのでせうか。又絶無になるには何ケ年位かかりませうか。私は本年無肥料で少しやりました処、型が大きくて味のよいみかんを穫ましたが、表皮のガサガサしたのや形の悪いのが混って居ります。之は如何なる理由でせうか、御伺ひ申し上げます。
“長年の肥毒がとれないのである。肥毒がすっかり除れても虫はいくらか湧く。人間の心がよくなれば初めて虫はなくなる。虫の湧くのも霊界に曇りがあるからである。
その一部に肥料が残っている。
(「人心と病虫害」S24・11・17)
「無肥にして虫発生」
“本年三月二十一日入信しまして、四月二十一日光明如来様をお迎へ致しました者ですが、数年前帰農(元警官)し、本年の稲作四反二畝を全部無肥料耕作に転換しました処、苗代の時より稲熱病が発生し、殆ど潰滅の状況にて、他家より普通の苗を貰ひ受けたものは大した被害もないのです。之は如何なる理由で御座いませうか。又、浄霊にて復活致すものか御伺ひ致します。
“復活する。種が肥毒を食っているのであるから、何れ科学的にかいて光新聞に出す。
(「無肥にして虫発生」S24・8・25)
「作物の病気について」
“私は本年五月入信した者でありますが、早速無肥料栽培をさせて戴きましたが、作物に病気がついて困りました。一生懸命御浄霊を致しましたが遂に治らず、秋となりました。如何なる理由でせうか。黴菌の為でせうか。今後御浄霊だけして居ればよいのでせうか。御伺ひ申し上げます。
“種か土に肥毒が残っている。
( 「作物の病気」S24・11・8)