「頭痛には、全体的頭痛と偏頭痛と、前頭部頭痛と後頭部頭痛とがあります。原因は、毒血に因る場合と脳貧血に因る場合と二通りありますから、毒血の方から先にお話致します。
此症状は、世間非常に多いもので、時々痛む人と慢性的に休みなく痛む人とあります。 原因としては、毒血が上昇して前額部から前頭部両顳顬(コメカミ)等に滞溜し、それの浄化作用が痛みとなるのであります。
先づ患者の前述の部へ掌を宛ててみれば、必ず熱く感ずる。それは毒血のある證拠であります。それが治療によって冷くなるので、冷くなった丈は痛みが除れたのであります。
次に、脳貧血に因る頭痛は右とは反対であって、頭脳に血液が欠乏して痛むのであります。之は頸腺附近に水膿溜結し、頭脳への血液送流を妨げられるからであります。後頭頭痛も、毒血又は貧血孰れかが原因でありますが、それは触査すればよく判るのであります。本療法に依れば、軽症で二三回、重症で二三週間で全治するのであります。」
(「頭痛」療講 S11.7)
「(中略)頭痛は頸部又は頭部の毒素の発熱によって溶解した液体毒素の排除作用の刺戟である。」
(「病気の真因」明医一 S17.9.28)
「(中略)この沃度剤の中毒も恐るべきであって、これが頭痛の原因となり、神経衰弱、胃病、腎臓病等、種々の病原となるのである。人により、発作的痙攣を起したり、手足の運動不能の原因となる事もある(中略)」
(「既存療法」明医二 S17.9.28)
「(中略)今日最も多いのは、何といっても脳神経衰弱であらう。症状としては、頭痛、眩暈、圧迫感、朦朧感、焦燥感、憂欝症、不眠症等である。
右の中最も多いのは慢性頭痛であるが、之は何が原因かといふと、最初、感冒其他による発熱時に、頭痛に対し氷冷法を行ふが、之が主なる原因である。それは、発熱時には大抵頭痛がある。それは頭脳の毒結が浄化作用によって溶解し、流動を起すその為の痛みであるが、それを氷冷すると溶解が停止し、再び凝結する為、その再凝結に対して、緩慢な浄化作用が常に起る。それが慢性頭痛である。故に、斯ういふ人の頭に掌を宛てると必ず微熱がある。そうして、全頭部もあるが、前頭部又は後頭部又は一局部の場合も多いのである。これも、自然療法によれば、完全に治癒するのである。
右(発熱による頭痛)とは別の原因による頭痛がある。それは脳貧血であって、その原因は、感冒の項目で説いた如く、淋巴腺附近の毒結が血管を圧迫し、貧血を起すのであってこれは頭脳に掌を宛つれば、反対に無熱であるばかりか反って普通より冷いことがある。そうして、発病するや、発作的に顔面は著るしく蒼白となり、強度になると意識を失ふことさへあり激しい嘔吐感もある。これを治癒しようとするには、出来るだけ運動をし、浄化作用をおこさせ発熱をさせ、それによって、淋巴腺附近の毒結を、溶解排除させなければならないのである。
圧迫感は頭脳全体に滞溜してゐる毒素が、第一浄化作用による凝結作用と、それによって血液の循環を妨げられる為である。又、脳貧血に因る血液不足の為もある。」
(「脳疾患」明医二 S17.9.28)
「(中略)前頭部頭痛の場合はその部だけ治療しても効果は薄いのであって、病原は実は頸部淋巴腺の浄化熱の為である。従而、頸部淋巴腺を施術すれば、前頭部に施術を行はなくともよく治癒するのである。又後頭部の頭痛はその原因が延髄部毒結の浄化熱の為であるから、其部と其部の根原である腎臓の治療によらなければ奏効しないのである。」
(「夜と昼」明医三 S18.10.23)
「(中略)頭痛は最も多い病気で、而も殆んどが慢性的である。之は既説の如く風邪等によって頭痛の発る場合、浄化停止を行ふ為であるから頭痛の場合放任しておけば自然治癒するのである。(中略)」
(「脳疾患」天 S22.2.5)
「(中略)次に頭痛の場合は必ず前額部に熱発を認めるが、その部を治療してもあまり効果のない事がある。其場合耳下腺を主とし、淋巴腺へかけて大抵は人は固結があるから、其処を治療する事によって忽ち解熱、頭痛は去るのである。故に頭痛以外の一般発熱者に対しても耳下腺、淋巴腺、扁桃腺部等を一応指査すれば必ず大小の固結を認めるから、それを治療する事によって解熱する場合が多いのである。(中略)」
(「治療に就ての注意」天 S22.2.5)
「(中略)頭重は注射の薬毒の浄化で、発熱する。強いので意識がなくなる。(中略)その都度浄霊しているうちよくなる。安心して根気よくやる。」
(講話集補 S24.11.26)
「(中略)例えば頭痛にしても、脳貧血の為と、発熱の為と両方ある、前者は頸の周囲に固結があり、それが血管を圧迫して貧血する、後者はその固結の溶解の為発熱する、それが頭脳へ影響して痛むのである(中略)」
(「対症療法の可否」 S26.7.25)
「頭痛、頭重や精神集注力が乏しい人は、左右何れかの頸部淋巴腺又は延髄部に必ずグリグリがあって、そこに発熱がある。それを溶かすと直に治る。」
(「人形医学」文創
S27.)
「(中略)現代人は薬を無暗に入れる事と、頭脳を使用する事が多い為、頭部を中心にその附近に固結した毒素が、浄化によって発熱と共に溶解し出ようとして、神経を刺戟する為である。というように痛みは治る作用であるから、薬さえ廃めて辛抱すれば、長くは掛るが漸次的に治るものである。」
(「慢性頭痛持」ア救 S28.1.1)
「(中略)頭痛とは液体化した毒素が何れかの口を求めて排泄されようとし、神経を刺戟する、それが痛みである。その毒素は肺臓目がけて流入し、痰となって出るのである。何よりも吾々が頭脳を浄霊するや、瞬時に咳と痰が出、頭痛は減るのである。」
(「病気と苦痛」論未 年月不詳)
「頭痛-脳貧血によるもの、頭に直接に溜れるあり(頭をおして痛む個所あり)」
(御講話 未稿 年月不詳)
「(中略)ですから熱が出て頭が割れるほど痛いという事は非常によいのです。それは頭の深い所の毒が溶けて出る時は非常に痛いのです。神経の側だからです。頭の外側の場合はそうでもありません。そういう割れるように痛いのは頭の奥の方だから、それは非常によいのです。」
(「御教集26号」 S28.9.5)
《浄霊》 脳天、前額部、コメカミ部、後頭部、耳下腺、
頸部淋巴腺、扁桃腺部等首の周囲の固結、肩、腎臓