食と農

 

「食」について

 

9-1、肉食について

「肉食の性格への影響」

(前略)日本でも近頃非常に肉食が多くなつて来た。動物性が多くなつて来た。そうすると、精神的にどうしても気が荒つぽくなる。怒りたくなる。そこで白人位戦争好きなものはない。

野蕃人が戦争好きと言うが、野蕃人より白人の方が戦争好きです。野蕃人は部落と部落の戦争はやります。

処が白人は、戦争によつて自分の野心を遂げ様とするのが、歴史に沢山ありますよ。それから社会的の争いですね。

裁判とか或いは警察の取締りとか、そういう事が非常に必要になるのは、肉食の原因が非常にあるんです。(後略)  

                                          (御教え集9号  昭和27年4月25日)


「肉食は根気がなくなる」

(前略)日本は種痘が遅いからですが、種痘をやって以来名人が無くなったのです。それは何かと言うと、種痘によって薬毒の排除を止めるから体が弱るのです。それはどういう点に一番影響するかと言うと、根気が無くなるのです。直ぐに嫌になるのです。それで根気がないからいい加減なところで我慢してしまう。

もっと進んでいい曲を作ろうとする事がない。だから肉食をして薬をのんだら根気が無くなるから、だんだんそういったいいものができなくなる。そういうところに原因があるとは誰も夢にも思いません。しかしこれが事実だから仕方がありません。

これが本当なのです。(後略)       (御教え集17号  昭和27年12月5日)


「肉食者は敗血症になる」

 (前略)飛行家に就て、爰で今一つ重要な事柄がある。それは急降下爆撃であるが、之は白人は日本人ほど思ひ切った技能を発揮出来ないそうである。何となれば彼等は、猛烈な急降下をすると、毛穴から血を吹くそうである。それは全く肉食の為である事はいふ迄もない。即ち肉食者は敗血症になるからで、敗血症とは、人も知る如く血管が破れ易く、又出血すると、容易に止まらないのである。ただ今次の戦争に於て、独逸の飛行家だけは急降下爆撃を行ふが、之はヒットラー氏が兵隊の糧食を菜食を主にした為で、独逸が戦争勃発の数年前から、盛んに満洲から大豆を大量輸入したといふが、それであったといふ事である。又往年彼の旅順の戦に於て、ステッセル将軍が降服したのは、勿論乃木将軍の攻略が偉効を奏したに因る事は勿論であるが、当時露軍が長い間の篭城の結果、野菜が欠乏し、敗血症に罹る者が日に増加したといふ事も降伏を早めたとの事である。又日本に於ては昔から武士が腹を切りかけたり、槍に突かれたりし乍ら、其刃物を掴んだまゝ、暫くの間物を言ふが、そういふ事は、白人には絶対出来ないのである。何となれば白人は負傷すると、出血が容易に止まらないが、日本人は出血が止り易いばかりか、刃物に対し、肉が収縮して密着するやうになるそうである。之等は全く菜食と肉食との相違からである。(後略)
        (「長命の秘訣」明医一  昭和18年10月5日)(「長命の秘訣」明医二  昭和17年9月28日)


「癌と食事の関連性」

 この病気は肉食病といってもいい位のもので、これを根本的に説明してみると、最初造物主は人間を造った時、その食物としては穀類、野菜、獣鳥肉、魚肉等夫々人体に適合した物を造られ、それを食う事によって、健康で生を営み得るようにされたのである。勿論住んでいる風土、気候や、人種別にも適応するようになっているのは勿論で、それが自然である

従って米国に於ける大いなる沃野と、其処に生産する穀類、野菜、獣鳥肉等が豊富であるのも植物性と動物性食物を適当に食えという訳である。又日本は陸地が狭く、海に取り巻かれているのは、魚肉を多く食えというのである。(後略)
 (前略)処がその様な自然の実体を、科学という魔法使が打ち壊してしまい、人体を単なる物質扱いにした結果形而下的には進歩発達はしたが、形而上の存在である人間の生命迄も形而下に引き下し、栄養学等という飛んでもない学問を作り、皮相なる分析上から獣肉を推奨したのであるから、今日の如く肉食過多に陥ったのである。処が元来獣肉には一種の毒素が含まれており、この毒素が漸次集積し固結したものが真症癌であるから、自然はこの肉毒中和の必要からも野菜があるので、穀類は別とし副食物としては相当量野菜を交ぜなくてはならないのである。そうすれば決して癌は発生しない。としたら米国などは肉と野菜と半々位が丁度いい訳である。何よりも菜食多量の民族には癌はない筈である。近来日本に於ても癌はあるにはあるが、米国とは比較にならない程少数であるのは、全く日本は生活が低く、肉食が少ないからである。
 次に注意したい事は、単に癌といっても真症と擬似との別がある。即ち右にかいたのは真症であるが、実は擬似の方がズッと多く、この点日本も米国も大差ないであろう。この擬似癌の原因は、無論悪性な薬毒の一種であるから、薬を廃止する事によって無くなるのは勿論、羅病の場合薬を廃め菜食を多くすれば長くは掛かるが少しずつ治ってゆくから、左程心配はない訳である。                       (お蔭話六例本文省略)  (「癌」ア救  昭和28年1月1日)


「肉食が癌を作る」

(前略)癌というのは何でもないんです。あれは肉の毒ですからね。肉食人種に多いんです。日本なんかも昔は癌なんて殆どなかつたんですが、肉食になつてから起つたんで、肉の毒が段々溜つていくんです。それは何んだというと、野菜の食べ方が少ないんです。野菜を食べれば調節されてそういう事はないんです。肉の方に偏する為ですね。(後略)    

                                          (御教え集10号  昭和27年5月16日)

(前略)癌の原因というのは、肉の毒なんです。肉食が多過ぎるんです。アメリカの人は――まあ、白人種はそうですが、特にアメリカ人は多いです。で、肉の毒を消すのは野菜です。

だから菜食すれば良いんです。(後略) (御教え集10号  昭和27年5月17日)


(前略)アメリカ人の病気が多いのは、無論薬毒が一番ですが、其次は肉を食べ過ぎる為です。之はアメリカに限らずヨーロツパでもそうです。
 一番肉を食べるイギリス、フランスなんかは非常に弱つて了つてます。特にアメリカで一番恐ろしがつている癌は、此間も言つた通り肉の毒です。肉食の為です。その肉の毒を野菜で消せば良いのですが、野菜の食べ方が足りないから、そこで癌が増えるのです。(後略)           (御教え集14号  昭和27年9月15日)

 

 

「肉食から魚菜食へ」

(前略)私は拾余年以前に、其事を識ったので、大の肉食党であったのが、魚菜主義に転向した結果、俄然、健康を取戻し、参貫目も目方が増えるし、頭脳は明晰になり、仕事をしても根気が強く、飽きると言ふ事が無くなったのである。もう一つ驚く事は、冬の寒さが肉食時代よりも、ずっと耐へよくなった事で湯婆子(ユタンポ)が無くては寝られなかった者が、冷い寝床へ入って気持よく寝られるといふ様に変った事等は実に意外な事と言はねばならない。(後略)
        (日本式健康法の提唱(一)「一、日本人と白人との相違」東光5号  昭和10年4月8日)


「癌病は菜食に切換えれば必ず治る」

 (前略)現在最も怖れている病気は癌の病だというので、此病原に就てかいてみるが、之は甚だ簡単な原因で、肉食の毒素が溜るのである。此病気が若人になく、中年以後に発るにみても分るであろう。従って此病気を免れるには、野菜を多く食えばいい。以前もかいた事があるが、人間は肉と野菜と半々位が恰度いいのである。此理由はどういう訳かというと肉食は陽性食物であり、菜食は陰性食物であるから、偏ると天理に外れる事になる。従って万一癌病に罹ったとしたら、直ちに菜食に切換えれば長くはかかるが必ず治るのである。(後略)
                       (「癌病に就て」栄158号  昭和27年5月28日)

「喀血には菜食」

 (前略)今一つは喀血の場合である。之こそ菜食が最もいい。以前斯ういう患者があった。肉食をすると其翌日必ず喀血するが、菜食をするとすぐ止まるといふ、実にハッキリしてゐた。之でみても菜食のよい事は間違ひないのである。(後略)     

                                   (「科学篇  自然を尊重せよ」文創  昭和27年)

 

日本人は魚鳥を第一に・・・

 (前略)右によってみても判る如く、身体のみを養うとしたら菜食
に限るが、そうもゆかない事情がある。というのは成程農村人ならそれでいいが、都会人は肉体よりも頭脳労働の方が勝ってゐるから、それに相応する栄養が必要となる。即ち日本人としては魚鳥を第一とし、獣肉を第二にする事である。其訳は日本は周囲海といふにみてもそれが自然である。元来魚鳥肉は頭脳の栄養をよくし、元気と智慧が出る効果がある、又獣肉は競争意識を旺んにし、果ては闘争意識に迄発展するのは、白人文明がよく物語ってゐる。白色民族が競争意識の為今日の如く文化の発達を見たが、闘争意識の為戦争が絶へないにみて、文明国と言はれ乍ら、東洋とは比較にならない程、戦争が多いにみても明かである。(後略)     (「科学篇  栄養」文創  昭和27年)

 

「肉食も少しは必要」

(前略)インドでは今日もあまり魚を食はぬ。菜食と牛乳で、魚は昔から喰べない。その為インドは国が衰えた。(一つの習慣である。回々教は豚を食べない。蒙古人は牛を食べない。以前回々教の連中が来て、帝国ホテルで豚が出ても食べなかった事があった)文化生活には魚も肉も食はなくてはいけない。

肉を食ふと競争心が起る。食ひ過ぎると闘争心が起る。であるから、肉食は少しにする。(ヨーロッパは一番戦争が多い。現代人は少くした方がよい)                        (「肉食に就て」S24・1・27)