「(中略)病気治癒の原則は、霊体の曇の解消より外には、断じて無いのである。曇の根元は、度々言ふ通り、罪穢であるから、其罪穢なるものは悪であり、悪は、右進左退のリズムであるから、相応の理に由って、終局に於て、其儘のリズムが、病気となって現はるるのである。
膿にも、各種の段階があって、稀薄にして、弱勢なる物は普通の膿であるが、それが濃度を益す場合、結核であり、一層濃度を増し、頑固性になった物が癌である。併し、之は、別の方面から言はなければ徹底しないのである。即ち、膿の弱勢といふ事は、肉体の方の活力の強い為であり、膿の強性となるのは、肉体の活力が衰へてゐる訳になる。此理を以て、最初、弱性であった膿も、永い病気の裡に、肉体の衰弱を来し、終に強性に変化するといふ事が少くないのである。
此理を、医家は知らざるが故、腫物の発生するや其腫物を散らさんと、氷で冷し、又は、散らす性能の薬剤塗布を行ふのである。然るに、之が恐るべき誤法にして、折角、自然に腫れて、膿汁が排出すれば、容易に治癒すべき腫物を、此誤法の結果、腫るる機会を失ふを以て、其膿汁は、他の方面を求めて腫るるのである。斯の如くなれば、其腫物は、大抵の場合、数ケ所に現はるるのである。然るに、此際は、患者は、相当の衰弱状態になるを以て、膿汁を出す程に腫るる勢なく、荏苒(ジンゼン)日を経るに従ひ、漸次、衰弱の度を増し、生命を失ふ迄に到るのである。」
(「万病一元論」医講 S10.)
「(中略)膿の極く濃いものは癌であります。組織を破壊されてしまう病気である。水膿の濃くなるのが結核であるが、其の又濃いのが出ると細胞の組織を破壊されるのである。是が即ち癌である。膿も黄色から白くなり、透明な水の如き漿液となるのである。是は霊気で浄化されるからである。(中略)」
(「天照皇大御神」観講 S10.9.15)
「(中略)癌腫に至っては、医学上全治は殆んど不可能とされてゐるに拘はらず、我療法に依れば、瀕死の衰弱者でない限り必ず全治するのである、何となれば余りに衰弱して居れば、癌腫溶解まで、生命が保てないからである。又、子宮癌は、二三回乃至五六回を以て全治し、胃癌は、一ケ月以内にて全治するのである。其他、肺炎は、一週間以内、赤痢、疫痢等も、五六日にて全治すべく其他、凡ゆる病気は、右に準ずるとみて、想像され度いのである。」
(「明日の医術」明医 S11.5.15.)
「(中略)癌なども膿と毒血のと両方あるが、毒血が頑固であります。」
(「眼病」療講 S11.7.)
「癌は丸くならぬ、不規則になってゐる、筋の如くなってるものあり。」
(特別講習会御講話 S15.11.9)
「癌に関係した病気の多い事も、周知の事実である。そうして此病気は他の病気と異なりその原因が膿ではなく癌特有の毒素であって而も人体の如何なる部分即ち筋肉でも骨でも臓器にでも遠慮なく移行拡充するといふ、実に恐るべき病気である。医学上無菌とされてゐるのも、膿ではないからである。
そうして其病種も多種多様であって、重なるものとしては、胃癌、食道癌、喉頭癌、子宮癌、乳癌、肝臓癌、肺臓癌、腸癌、舌癌等で、稀には、頬癌(キョウガン)、顎癌(ガクガン)、痔癌等もある。近来、医学に於ては癌にも数種ありとされてゐるが、私の研究によれば、種類は医学でいふよりも多いやうである。
又、進行性と不進行性とがあり進行性の中にも特に進行速かで、短時日に、胸部、腹部、背部等上半身の大部分に迄、拡充するものもあり、之等は最も悪性である。これに反し不進行性は局部的であるから、治癒は容易である。然し乍ら進行性と雖も、最初は一局部に限定され、末期に到って進行性に移るのも多いのである。
又、医学上、肉腫と名付けられたる病気がある。之は癌に酷似してゐるが、指の触感で癌との差別は判るのである。茲に、注意すべきは擬似癌が少くないので、医学上、癌と診断された患者で、私が診て擬似癌である事が相当あったのである。
そうして本治療によれば、癌も肉腫も八十パーセントは完全に治癒し、擬似癌は百パーセント治癒したのである。私が治療の際治らなかったのは、患者が余りに衰弱してゐる為、癌を解消させるまで、生命が保てなかった為であるから、最初からの治療によれば、その咸(コトゴト)くが全治したかも知れないと意(オモ)ふのである。(中略)」
(「癌 病」明医二 S17.9.28)
「(中略)癌腫に就ても外科では根治手術などと云ふ言葉がある。乳癌なれば乳房を、子宮癌なれば子宮を、胃癌なれば胃の大部分をその癌腫と共に切除する事を云ふのである。併し私は之れとても一種の対症療法であって真の根治療法で無いと思ふ。根治とは病気のみが根本的に治癒するのでなくてはならぬ。乳癌で乳房全部を癌腫と共に切り去ると云ふ事は、癌の為に大切なる乳房一つを失ふ事であって本当の治癒とは云へぬ。(中略)」
(「医家より観たる医学」明医二 S18.10.5)
「(中略)癌に酷似せるものに肉腫があるが、之は癌よりも治癒し易いのである。然し乍ら癌も肉腫も擬似が相当あり、之は簡単に治癒するが、真症癌と雖も衰弱甚しからざる限り、本医術によれば大抵は全治するのである。
医学上ラジュウム療法を推奨するが、之は無効である事は既記の通りである。但だ擬似癌の場合、一時的症状緩和する。それを効果ありと錯覚したのであると思ふのである。」
(「癌病」天 S22.2.5.)
「(中略)現在最も怖れている病気は癌の病だというので、此病原に就てかいてみるが、之は甚だ簡単な原因で、肉食の毒素が溜るのである。此病気が若人になく、中年以後に発るにみても分るであろう。従って此病気を免れるには、野菜を多く食えばいい。以前もかいた事があるが、人間は肉と野菜と半々位が恰度いいのである。此理由はどういう訳かというと肉食は陽性食物であり、菜食は陰性食物であるから、偏ると天理に外れる事になる。従って万一癌病に罹ったとしたら、直ちに菜食に切換えれば長くはかかるが必ず治るのである。
然し茲に注意すべき事は、罹病するや薬を用いたり、ラヂュウムの療法などをすると、反って治らなくなるから請合えない。故に何等の療法もしなければ治るから心配はないのである。」
(「癌病に就て」 S27.5.28.)
「この病気は肉食病といってもいい位のもので、これを根本的に説明してみると、最初造物主は人間を造った時、その食物としては穀類、野菜、獣鳥肉、魚肉等夫々人体に適合した物を造られ、それを食う事によって、健康で生を営み得るようにされたのである。勿論住んでいる風土、気候や、人種別にも適応するようになっているのは勿論で、それが自然である。従って米国に於ける大いなる沃野と、其処に生産する穀類、野菜、獣鳥肉等が豊富であるのも植物性と動物性食物を適当に食えという訳である。又日本は陸地が狭く、海に取り巻かれているのは、魚肉を多く食えというのである。(中略)
処が(中略)栄養学等という飛んでもない学問を作り、皮相なる分析上から獣肉を推奨したのであるから、今日の如く肉食過多に陥ったのである。処が元来獣肉には一種の毒素が含まれており、この毒素が漸次集積し固結したものが真症癌であるから、自然はこの肉毒中和の必要からも野菜があるので、穀類は別とし副食物としては相当量野菜を交ぜなくてはならないのである。
そうすれば決して癌は発生しない。としたら米国などは肉と野菜と半々位が丁度いい訳である。何よりも菜食多量の民族には癌はない筈である。近来日本に於ても癌はあるにはあるが、米国とは比較にならない程少数であるのは、全く日本は生活が低く、肉食が少ないからである。
次に注意したい事は、単に癌といっても真症と擬似との別がある。即ち右にかいたのは真症であるが、実は擬似の方がズッと多く、この点日本も米国も大差ないであろう。この擬似癌の原因は、無論悪性な薬毒の一種であるから、薬を廃止する事によって無くなるのは勿論、羅病の場合薬を廃め菜食を多くすれば長くは掛かるが少しずつ治ってゆくから、左程心配はない訳である。」
(「癌」ア救 S28.1.1.)
「顎と頬に癌生ずるあり。(中略)(胃?)癌は心窩部より臍のまわりに出来る。(中略)癌の人は必ずヌラを出す。」
(御講話 未 年月不詳)
「(中略)例へば手で悪い事をすれば手に集り、人の目を胡麻化せば目に、二枚舌を使へば舌癌や喉頭結核になります。(中略)癌とか中風の様な病気は頑固な人に多いですね。」
(「御光話録4号」 S24.2.8)
「(中略)肉腫ってのは癌と同じ様なもんでね。そして決して丸いものぢゃなくて、ギザギザして角がありますよ。それにね、肉腫は四十以上になって出るもんですよ。」
(「御光話録9号」 S24.)
「(中略)癌にはレントゲンとかラジウムが良いとしているが、癌の破壊作用としてやるんですが、癌だけ破壊するのは結構ですが、癌を破壊する為にその局部の筋肉迄破壊して了う。」
(「御教集1号」 S26.8.1)
「(中略)膿が出ると治るんです。根気よくやるんですね。すつかり治ります。大体は本当の癌は痛まないんです。痛むのもありますがね。癌と膿と混じつているのは痛むんです。非常に痛いのは結構ですね。癌じやないですね。」
(「御教集2号」 S26.9.1)
「(中略)癌にも薬毒による癌と霊的による癌とある。薬毒は疑似癌です。先に書いたが、真症癌は霊的なんです。」
(「御教集2号」 S26.9.1)
「(中略)癌は膿は出ないんですから、薬毒ですよ。癌と言うのは、膿じやないんですよ。あれは別の物です。ですから膿の出るものなら安心なものです。気長にやれば大丈夫なものです。」
(「御教集7号」 S27.2.15)
「(中略)癌というのは何でもないんです。あれは肉の毒ですからね。肉食人種に多いんです。日本なんかも昔は癌なんて殆どなかつたんですが、肉食になつてから起つたんで、肉の毒が段々溜つていくんです。それは何んだというと、野菜の食べ方が少ないんです。野菜を食べれば調節されてそういう事はないんです。肉の方に偏する為ですね。(中略)」
(「御教集10号」 S27.5.16)
「(中略)飲み薬をのんで仰向くでしよう。それで、胃に固まるのではなく、背中です。胃に固まる事はないですよ。唯、胃の底に固まる事がありますがね。何処に固まるかと言うと、胃から滲み込みますからね。寝ているから背中の方に押していつて固まる。背中の方は、胃の様ではないから、固まりつぱなしになる。或る程度固まると、浄化が起つて、胃に戻つていくから、戻つたのは大変な毒になる。それが、ここ(胃)に固まるんだ。固まると、不思議なもので、出ないですよ。背中から来ると、そつくり固まつちやう。早いです。その固まりが、人によつて、下の方に固まつたり、臍の方に固まつたりする。癌なんて言うのは、皆んなそうです。」
(「御垂示録4号」 S26.11.5)
「(中略)栄養と言うのは、口から摂るので、皮膚から摂る様に神様は造つてないから、霊界に行つて苦しみます。栄養の注射は、霊界に行つてから相当な癌になつて苦しみます。(中略)癌と言うのは決して溶けるものじやないですよ。浄霊でも溶けないものですよ――本当の癌はね。本当の癌は滅多にないですよ。だから癌が全部溶けたと言うのは、やつぱり蛇の霊が居たんです。」
(「御垂示録5号」 S26.12.6)
「(カリエス、胃癌、底翳等、重症患者)
浄霊する人の力の関係や、病気の悪性と良性とか、治りいいのと治りの悪いのとある。であるから、皆治ると断言は出来ぬ。大抵は治るかズーッと良くなるといふ事は言える。結核でも衰弱しないうちなら治る。薬毒の入ってる場合浄化が起る。
カリエスは気長にやれば、衰弱のない限り治る。十中八、九人は治る。癌は真症と擬似があり、真症癌は十人中二、三人である。判明法は、ヌラの出るのは真症で、之も衰弱の程度によって治る。底翳なども治る。目薬を点さねば割合い簡単に治る。」
(「講話集補」
S23.10.25)