概論

8,各種症状と急所

8-⑪〔冷 え〕

「(中略)此患者は脊髄の右側から胆嚢の後あたりまで水膿が棒のやうに溜っており、又、腰にも溜ってゐて、腰が非常に冷えるのであります。

 

 すべて水膿は非常に冷えをよぶものであります。それで棒のやうになった水膿溜結を溶いたら、胆石病はピタリと治ったのであります。」     
(「胆石病」療講  S11.7.)

 

              ※水膿:喀啖の堆溜凝結せるもの

 

冷の原因は、局部的発熱又は局部的毒素溜結の為である。多くは腰、下腹部、脚部、足の指先等であるが、それ等局所に滞溜する毒素の浄化作用の発熱によっての局部的悪寒なのである。然るに、全身的悪寒の場合は悪寒として感ずると同じ意味に於て、局部的の場合は冷として感ずるのである。

 

故に、全身的悪寒の際、何程衣類を重ねても暖くならないと同様、下半身が冷ゆる場合、婦人などは、何枚もの腰巻を巻いても猶冷ゆるといふのは右の理に由るからである。唯だ膝下から爪先へかけて非常に冷い人がある。之は毒素溜結の為血液不循環であるのに対し、右の部は空気に晒され易い為、冷却が慢性的となってゐるからである。」      
                                (「冷及び便秘」明医二  S17.9.28)

 

冷への原因局部的発熱に因る悪寒又は局部的毒結による血液不循環の為である。多くは腰、下腹部、脚部、足の甲及び指先等で、特に婦人に多いが、之等は毒結を解除すれば解熱及血液が循環するから簡単に治癒するのである。(中略)」
                             (「冷へと便秘」天  S22.2.5)

 

「(中略)漢方薬が下へ下りてくる。それが前とか後ろとかへ溜る溜って固まったのは冷えやすい。その浄化が起るのが子宮病で、熱が出る前に局部的悪寒になる。」

                                        (「講話集補」  S24.11.19)

 

「(中略)冷えは毒の為血の循環が悪いからである。」

                           (「講話集補」  S25.4.17)

 

「(中略)冷たくなるのは毒が溜るのである。」 

                               

(「講話集補」  年代不詳)

 

 《浄霊》 

 

下半身の場合…腰、下腹部、脚部、足の甲、指先等の毒結部、

 

その他   …局部的発熱箇所、局部的(冷えの)毒結箇所、

 

     
〔便 秘〕

 

「(中略)便秘する人が、下剤を用ゆれば、大便排泄機関は活動の必要がないから、漸次退化してゆくのである。退化する結果、愈々便秘を来し、愈々下剤の必要を感ずるのである。(中略)

 

次に、便秘なども不思議なのである。物を飲み食ひすれば、水分は尿となりて排泄され、固形物は糞便となって、体外へ排泄されるのは、定り切った事である。人間の肉体はそう出来てゐるのである。そうならないのは、矢張り何処かに間違った点があるのである。それをよく査べてみれば必ず解るので、早速、其原因を革めさへすれば必ず治るのである。

 

即ち、水分の摂り方が少いとか、野菜が少いとか、偏食の癖があるとか、又は、腸の附近に気の付かない様な病気があって、その病気の微熱の為か、先づ、夫等の点を考ふべきである。(中略)」      
(「薬剤の逆作用」医講  S10.)

 

「(中略)便秘は下剤を飲むから反って便秘を起す事になるのである。カルシューム注射も悪い。是は水分の少い人又は体に熱のある人等が便秘する。是等は水分を多く採ればよい。それでない人は熱をとれば便秘は癒るのである。下剤をかけると薬により下るから大便を出す機関が退化して働かなくなるから益々便秘する様になるのである。薬を飲んで治そうと飲めば飲む程便秘するのである。(中略)」         
                                (「天照皇大御神」観講  S10.9.15)

 

「此症は、病気ではないが、相当苦痛のものであります。最初の原因としては、故意の節食及び水分を摂るのが少量過ぎる為であります。従而、其原因に気が付き、改めれば容易に治癒するのでありますが、殆んどの人は、其際、薬剤に依って目的を達しやうとしますが、それが実は、執拗なる慢性便秘の原因となるのであります。

 

 前にも述べた通り、排便器能は薬剤の力の援助に依って漸次退化するので、退化するから薬剤の力を借りる、それが復退化させるといふ訳で、終に薬剤の力を借りなければ排便が無くなる結果になるのであります。故に便秘症を徹底的に治すには、どうしても薬剤力を絶対借りないで、自然に排便させるべくするより外に方法は無いのであります。

 

 以前私が治した患者で、下剤を廃止した所、八日目、其次が十日目、七日目、五日目、三日目といふ風になって、終に完全に毎日自然排便がある様になったのであります。それは胃癌の患者でしたが、今日は全治してピンピンして居るのであります。そうして、最初の廿八日間排便が無かった時、別段不快感もなく、病的症状も無かったのであるから、便秘の為の害は実験上些かもなかった訳であります。

 

 私の経験によれば、米糠を煎って食事毎に普通の匙に一、二杯位、重症で三杯位呑むと大いに効果があります。之は絶対無害で、多く呑むほど効果はありますが、定量を越すと腹痛することがあるから其点加減する必要があります。」
                         (「便秘症」療講  S11.7.)

 

「次に、便秘症は非常に多く、何年も何十年も苦しむのであるが、此原因は、腹膜即ち臍の周囲から下腹部へかけて毒素溜結があり、それが糞便の通路である直腸を圧迫するのでその為、通路が狭小となり、硬便は閊(ツカ)へて通り難くなるのである。故に、右の毒素を溶解するに於て容易に治癒するので、私が治療の際、例外なく治癒したのである。(中略)」
          (「冷及び便秘」明医二  S17.9.28)

 

便秘は非常に多い症状で、且つ長期に渉って苦しむが、此原因は腹膜部に毒結があり、それが直腸を圧迫する。その為糞便が直腸管を通過し難い為で、之等も毒結溶解によって容易に治癒するのである。(中略)

 

そうして便秘症の人は常に下剤を服用して辛(カラ)くも目的を達するが、此方法は非常に不可である。何となれば之が習慣となり、便秘は漸次悪化し、下剤服用によらざれば排便が困難となるからである。而もそれが長年月に渉るに従ひ、増悪し畢には下剤の量を多くするか、又は異る下剤によらなければならない事になる。而も下剤の薬毒が累積し、種々の病原となるのである。

 

元来人体は上から食物を入れ下から糞便が出るのは自然であって造物主は其様に造られたのである。故に如何なる人間と雖も食餌を入れる以上、糞便は排泄するに決ってゐる。ただ人により一日一回もあれば、二日に一回もあり、一週間に一回の人もある。それでいいのである。然るに医学に於ては便秘は健康に害ある如く誤認し、毎日便通がなければならぬやうに宣伝するので、一般人は便秘を恐れるあまり、便秘すれば神経的に不快を感ずるので、下剤使用となるのである。

 

然るに下剤によって排便する以上、排便機能は退化するから便秘する。便秘するから下剤を使用するといふ悪循環となり、畢に下剤なしでは生きてゆかれないやうになるのである。よく発熱時便通を付ければ解熱するといひ下剤を用ひるが、之等も反って治癒妨害となり全治を鈍らす結果となる。又或種の病気は反対に下剤によって高熱に導く事さへある。(中略)

 

 又医学に於ては、便秘を放任しておくと自家中毒なるものを発生するといふが之等も誤謬である。此説は多分、便毒が血液中にでも混入するやうに想像したのであらうが、此様な事はあり得べからざる事で事実は宿便は時日を経るに従ひ、増々硬化するだけの事であるから悪影響などはないのである。

 

 次に乳幼児に対する灌腸(カンチョウ)で、これは恐るべきである。嬰児の中から灌腸する結果、一種の灌腸中毒となり、灌腸に依らざれば排便不能となる例がよくある。その結果として、三四歳頃になると、少し便が溜ると腹部膨満し苦しむので、止むなく灌腸して一時的緩和を計るのであるが結局は死にまで到るのはいふまでもない。之によってみても、灌腸などの不自然極まる人為的方法は、断然廃めるべきである。」          
(「冷へと便秘」天  S22.2.5)

 

「よく医学では、便秘は健康に害があるように云ったり、病気によっては原因を便秘にする事がよくあるが、之は本当の病原が分らないからである。処が便秘は何等健康には影響はないもので、安心して可なりである。そうして前にもかいた事があるが、滑稽なのは子供の病気によっては原因を便秘の為、自家中毒が起ったからと言うが、実に馬鹿々々しいにも程がある。

 

之は便が溢れて全身に廻るように思う為であろうが、そんな事は決してない便通がなければ、便は糞袋の中に段々固まるだけである。右のような訳で、下剤や浣腸で無理に出させるが、此方が反って悪いのである。何となれば排便機能を退化させる事になり、反って常習便秘者となるからである。」                
(「便秘の誤解」  S27.5.14)

 

便秘の原因第一は、食餌の少ない事腸に浄化熱があるから乾く為等で、斯ういう人は腹に幾つかの固まりがあり、之が直腸を圧迫するからでもあって、此部を圧すと痛みと固結があり、微熱があるからよく分る。之に猛烈な浄化が発って、高熱激痛があると急性腹膜炎と言われるが、平常から時々発熱、痛み、下痢があるのは慢性腹膜炎である。之を医診の多くは腸結核というのである。」

                           (「結核附随病」結信  S27.12.1)

 

「(中略)最も多いものに便秘症があるが、此原因の殆んどは下剤中毒である。というのは下剤を飲む以上便通機能が退化するから繰返す事になり、遂に慢性便秘症になるので、之も自然にしてゐれば必ず治るのである。処が医師は便秘を恐れるが、之は全然誤りで、私の経験によるも放ってをいて一ケ月目位から出るやうになり、何の障りもなかった人もあり、半年なかった人もあったが、何の事もなかったにみても、便秘は何でもないのである。(中略)」

                           (「眼、耳、鼻、口」医革  S28.)

 

「その牛乳が便秘するんです。あれ位便秘するのはないからね。(中略)」       
(「御垂示2号」  S26.9.1)

 

便秘の原因
之はその時の薬毒です。一寸永くかゝりますね。手術した時の薬毒が下って来るんだから、その奥へ届く様によく御浄霊して上げる事です。――便秘の原因はいろいろありますが、小食の人、食物をよく噛む人、直腸が狭い場合、之は毒の固りがあるためだからそれを溶かせばいゝ。それから又水分の摂り方が少いと便秘しますね。」               
(「御光話録4号」  S24.2.18)

 

便秘臍の周りの固結。腎臓とお腹を浄霊する。」    
                             (講話集補 S24.10.9)

便秘臍から下の塊、直腸の圧迫。毒の為腸の蠕動妨げらるる場合。」                      
  (御講話  年月不詳)

 《 図4参照》

 
《浄霊》 腹膜即ち臍の周囲から下腹部、直腸、腎臓、

《 図4