8-⑥ 下 痢
(中略)下痢の原因としては運動不足者に対し、牛乳、肉食、肝油等を摂らせる為、脂肪過剰に由って、習慣性とまでなる下痢症を、それを又、止めやふとする其為の薬剤の逆作用等に由るのである。特に殺菌の目的で服用した強烈な薬剤で、腸を傷害する事がある。それが為の下痢は、頗る頑固性である。故に、一言にして言へば、滋養物過多に因って起した下痢を、自然療法なら治癒すべき事を知らず、薬剤で治癒しやふとする。其結果としての逆作用の為であるから、医療が下痢を発作さすとも言へるのである。
(中略)」
(「驚くべき肺結核診断の誤診」 S11.5.3)
「(中略)それから下痢の原因の個所は私が常にいう如く、殆んど頭と背中である、それで其部の毒結が溶けて、一旦腹に集まり下痢する場合と、飲食物の中毒による場合と両方がある、特に頭の浄化による場合は血液が多く出る、其際肛門から出るのを痔出血と言い、それが腹の方へ一旦滞溜してから出るのが赤痢である、それで其毒血を早く出るよう自然の役目をするのが赤痢菌であるから、赤痢に罹った場合放っておけば順調に毒血が出て治るのである、(中略)」
(「毒結五十年」 S26.6.6)
「(中略)いつもいう通り下痢であるが、之は汚物の排泄作用であるから、腹の中の掃除が出来て、健康上頗る結構であるに拘わらず、医学はそれを止めて出さないようにするのであるから、恐らく斯んな間違った話はあるまい、処が滑稽なのは下痢に対し、よくお腹が壊れたというが、之を吾々からみれば、斯んな馬鹿々々しい話はあるまい、此事に就て私はいつも言うのであるが、人間の腸は瀬戸物や硝子で出来たのではないから、壊れるなどという訳はないと大笑いするのである、(中略)」
(「医学の考え方」 S26.9.26)
「(中略)下痢――結構です。之は頭の毒が溶けて、下痢になるんだから、非常に結構です。」
(「御教集4号」 S26.11.8)
「(中略)以前は下痢というと、腹の固まりそれから背中の固まり――そういうのが多かつたです。頭の下痢は、近頃浄化が強くなつた為です。(中略)そこで下痢の本元は頭だという事は大発見という訳です。(中略)
昨日浄霊してやつたが、熱があるのです。見ると頭に熱があるのです。この下痢は昨日から今日にかけて三十分置きです。それはあの人は頭に特に毒が多いのです。そういう訳だから、之から下痢患者は頭を浄霊する。そうしてお腹の方や何かは簡単で良い。頭を主にする。頭も前頭部の方と後頭部の場合がある。前頭部は触つてみると熱が強い、後頭部は固りがありますから、それをやると一時は余計下痢をしますが、後治りが良いのです。その代り頭が良くなります。」
(「御教集13号」 S27.8.6)
「(中略)果物がいけないのは下痢の時だけである。」
(「講話集補」 S24.2.3)
〔急性下痢〕
「下痢は最も多い症状で、先づ急性と慢性とに区別される。急性は飲食物に因る中毒即ち食あたりである。世間よく寝冷へによって起るといふが、之は誤りで冷へに因る下痢は極稀である。食中(ショクアタ)りに因る下痢の際、薬剤によって止めたり、反対に蓖麻子油(ヒマシユ)等によって排泄を促進させる事を可とするが、之等は勿論不可であって治癒を永引かせるのみである。自然治癒が最も良いのである。
右の外、食中り以外突如として猛烈に発生する下痢症がある。一日十数回乃至数十回に及ぶものさへある。勿論水便であるが、血液の混入する事もあり、甚だしきは腐肉とも見ゆるものが下る場合がある。之等は膿及び毒血の固結の猛烈な浄化作用による為である。勿論肉や臓器の一片と雖も排出さるべき訳はない。斯様な下痢症は青少年に多く老人は稀である。
之等も放任しておけば必ず治癒するのであるに係はらず、世人は驚いて医療を加へるがそれが却って悪化の因となり、永引いたり、死を招いたりする事さへあるのである。」
(「下痢」天 S22.2.5)
〔慢性下痢〕
「之は毎日一回乃至二、三回位下痢し、実に執拗なるものである。数年続くものさへある。痛むのと痛まないものとがある。原因は化膿性腹膜の浄化作用であって、衰弱の為浄化作用が旺盛でない為、少しづつ下痢となって出るのである。薬剤等にて下痢を止める時には、それだけ長びくのであるから、自然に放置しておけば必ず治癒するものである。」
(「慢性下痢」医試 S14.)
「慢性下痢は腹部のどこかが少しづつとけて出るものである。」
(特別講習会御講話 S15.11.9)
「(中略)慢性下痢は数ケ年或は数ケ月に及ぶものさへある。医診は大抵腸結核といふが、之は既説の如く化膿性腹膜の浄化作用であって、原因は腎臓萎縮による尿毒が常に腹膜に溜結する為である。」
(「下痢」天 S22.2.5)
「慢性下痢-臍の辺の毒が少しづつ溶けて出る。腹部に熱い所があれば下痢続く。」
(御講話 年月不詳)
「下痢は健康時でも病気の時でも、之程結構なものはないので、急性は食中りが多く、之は二、三日で治るが、慢性に至っては腹部は勿論、後頭部から延髄部を主とし、身体中にある各部の毒結が溶けて出るのであって、人により数週間から、酷いのになると半年、一年、三年、五年に及ぶ者さえあるが、之は毒の多い程暇がかゝるからである。併し出るだけ出て了えば非常に健康になるもので、之を知らないから停めようとし、反って色々な障害を起すのである。」
(「結核附随病」結信 S27.12.1)
「(中略)慢性下痢の人もあるが、之も毒の排泄であるから結構で、出るだけ出れば治ると共に健康は増すのである。以前約三年私の言う通りに放っておいた処、全治して非常に健康になった人もあった。」
(「眼、耳、鼻、口」医革 S28.)