第二章 メシヤ様の御経綸
4、地上天国の雛形の建設
⑦ その他の建設
建設ということでは、メシヤ様は、今まで学んできた以外、信者の事を思い、宿泊施設まで考えておられました。また、箱根、熱海、京都以外にも、日本を始め世界各地に地上天国ができていくことを示唆されています。ここではそのいくつかを学んでみたいと思います。
「信者の宿泊施設を建設」
「(前略)お祭とか何とか言う時に、信者さんの宿泊所ですね――そう言うものを作ろうと思つてます。之は、県別にするか会別にするかして、何軒も作る積りです。天理教でやつてますが、私は行つた訳じやないが、話によると非常に具合が良いらしいですね。一々宿屋に泊るんじや、金もかかるし、普通世間の人と一緒に泊る事になりますから、どうも面白くないんです。信者は信者丈の、そう言つた宿泊所でなければ面白くないんです。ちやんとそう言つた様に、神様が色んな土地や何か、必要丈は時期が来ると、ちやんと手に入つて来るんですよ。(後略)」
(「御教え集8号」昭和27年3月24日)
「(前略)そうしてその下に五千坪許りの地所を買つてありますからね。一段下りた処にね。其処に宿舎を拵え様と思う。県別とか会別にして作る訳で、成可く宿屋に行かないで、それで済む様にしたいと思つてます。之は天理教でもやつてますからね。大分それは良いんですがね。何しろ信者が多い宗教でなければ、一寸そう言う事は出来ないですから、他にはない様ですけれどもね。こつちも今度そう言う風にやる積りです。そうして其処の場所に行くには、どうしても――神仙郷からですと、ケーブルがあつて通れないですからね、そこでトンネルを作ろうと思つてね。今準備してますがね。つまりケーブルの下を行けるんですね。この間行つて聞いてみると、充分旨く行きそうですからね。バスやトラツク迄行くそうです。と言うのはケーブルは高い、そうして両脇が低いですから、非常に都合が良いです。処で、美術館が出来ると外人なんかが沢山来るだろうと思いますから、どうしても自動車が二、三十台置ける場所が必要なんです。丁度公園の角ですね。(後略)」
(「御教え8号」 昭和27年3月25日)
「(前略)そうして今花畑になっている所に広い広場を作って、其処に信者の宿舎を、会別か県別にするかして、少なくとも一万人以上泊れるくらいのものを造りたいと思ってます。しかし或いはそれは難かしいかも知れませんが、はみ出た者はやっぱり宿屋の御厄介になるかも知れません。尤もあんまりこっちばかりでやると、宿屋の方で期待していたのがまるっきり駄目になって、困るというので、又嘆願書などが出ますから。(後略)」
(「御教え26号」昭和28年9月26日)
「箱根の山に一大パラダイスを建設」
「(前略)そうして、今の公園の角の地所ですね。地所は公園と地続きになつてますからね。そうして、私は強羅公園――会社でやつているあれは如何にも荒れ放題ですからね。あそこを、こつちでもつと立派なものにやつてやろうと思つてます。あそこは純西洋風のガーデン式の物を、私の設計で拵え様と思つている。之は会社も、あの辺の宿屋も非常に喜びますしね。それから私の方としても、美術館に来た人が――待つている人ですね。そう言う人なんかも、やつぱり一時間も待つ事がありますからね。それが丁度公園を散歩すると言うのに非常に良いと思う。それで箱根に来た以上は――美術館の添え物が出来る様なものですからね。そうして出来る丈あの辺の気候に適した花を植えて、そうしてもつと拡く作るんですよ。片つ方が薮みたいになつてますからね。薮になつている処が、私が借りる処ですからね。手を入れてやると素晴しいものが出来ますよ。大体形は出来てます。あとは簡単に出来る訳です。兎に角箱根の山の上に一大パラダイスが出来る訳ですね。
之も計画の一つですが、小田原から自営バスですね。教団用のバスをやろうと思つてます。信者丈が行き帰り出来る様な、そう言う方法をしようと思つてますがね。(中略)」
(「御教え8号」 昭和27年3月25日)
「将来は地上天国が方々に出来る」
「(前略)将来は地上天国が方々に出来るんですよ。今は箱根、熱海ですが、いずれは京都に造るし、それから九州に造るし、北海道に造るし、それから小さい天国ですね。それには各町村、小さい州にですね。やつぱり大中小になるんです。それには矢張り本部の方にうんと金が出来なければね。信者さんの方丈では、出来ない事はないが、手早く出来ないです。そう言う事を、大いに楽しみにして居て貰いたいと思いますね。(後略)」(「御教え集9号」昭和27年4月6日)
「(前略)今迄のは基礎工事なのです。之から愈々建築に取掛るのです。基礎工事で、それで模型も造っていたのです。箱根が第一の模型で、熱海、京都と第二第三の模型です。京都が出来ると今度は九州です。九州が出来ると、今度は中国です。(後略)」
(「御垂示録15号」昭和27年11月1日)
「(前略)それからもう一つ私が言った事は、箱根、熱海、京都の順に地上天国を造るつもりだが、いずれハワイにも造り、アメリカにも造る。そうしてだんだん世界的に増やしてゆくつもりだ。というのは、今までは公園は方々に出来ている。しかし公園というのはごく一般的で大衆の憩いの場所というようなもので、私の計画しているものはもっとレベルの高いものです。つまり天然の美と人口の美を取り入れた、上等なものを造る。なにしろ人間が見るものとしては、現在の如くみんなあまりに俗悪のものが多過ぎるので、見て品性が向上するようなものは殆んどない。見て堕落に導くようなものの方が多いのだから、少しはそういった高級な、品性を高めるようなものも大いに必要だと思う。そういう意味でこの地上天国を造るのだと言ったが、非常に共鳴していました。(後略)」
(「御教え集28号」昭和28年11月7日)
「(前略)箱根、熱海ももっと規模を拡げなければならないし、京都にも造らなければならないし、いずれ九州とか北海道とか東北とか、そういう方にも地上天国を造るつもりですから、金はどのくらいあっても多い事はないのです。それからいずれハワイにも造るつもりです。それからアメリカには美術館も地上天国も造るつもりです。それでアメリカの場合は、金は向うの方で出すに違いないから、設計だけを私がしてやろうと思います。それから箱根には来年は、ロックフェラーを連れて来るという事を言ってましたが、ロックフェラーあたりが、これは良い、一つアメリカにもやってみようという事になると、金は何んでもないのです。ロックフェラーの文化財団の基金というものは大したものです。結局アメリカに地上天国を造るようにならなければ、本当に救世教というものは世界的のものにはならないです。しかしこれは時の問題で、必ず実現する事になってます。そうすると今度はヨーロッパから東洋ですが、支那、インド、ビルマという方面にも出来ます。そういう方面に神様はチャンと支度してあるのです。準備してあるのです。(後略)」
(「御教え集29号」昭和28年12月17日)
「(前略)救世教は宗教ばかりでなく、世界的に地上天国を造るというのですからして、その規模、計画なりが、今までのものより大きいのです。一宗とか一国だけというものではないわけです。しかしそれも計画だけではないので、実際に造るわけです。
ですから神様の方では地上天国というものを世界中に造られるわけです。これは救世教だけがやるのでなくて、その国の人が造るわけなのです。
これは将来の話ですが、兎に角これからそういうふうにいろいろな事がいろいろな国にだんだん繋(ツナ)がって発展して行くのですが、これは今はそうなっておりませんが、霊界においては殆んど出来上っているくらいなものなのです。だからだんだん……時です。(後略)」
(「御教え集29号」昭和28年12月23日)
ここで大切なことは、神様が地上天国を世界中に造られるということです。その国や地域の人を使って・・・ただ、時の問題だけだと仰っておられます。
そうした時、大切になるのは、我々の姿勢であります。
昭和10年11月、「玉川郷秋季大祭」の御講話の中に、
「(前略)天地が崩れても出来る。邪魔しやうと何しやうと大光明世界は出来る。そして全世界は統一される。人類始って以来ない結構な事になる。(中略)
皆が一生懸命にならうとなるまいと出来る。ただ一生懸命にならぬと置去りにされる。代りはいくらでもある。この人がグズグズすると、此人がするといふ工合になり、折角自分が役になり、結構な使命をいひ付けられても、お代りが出来る。そうすると永久に取残される訳であります。もしか疑はれるならば、やってみられるといいのであります。兎に角結構な空前の大事業に携はらして戴く、此位幸福な事はないのですから、取残されぬやうにすればいいと思ひます。」
とあります。
我々が一生懸命になろうとなるまいと、出来るということです。今の信者、我々に代わる人間はいくらでもあると・・・。ですから、信者である我々は、神代の縁によって神様から与えられた折角のチャンスを、無駄にすることなく生かして大いなる働かせていただくという事が重要であります。
では、具体的には何をどのようにさせていただけばいいのでしょうか?
読者の皆さんは既にお分かりかと思いますが、その内容というのが次の項で学ぶ内容であります。