4-②,既存医療について

氷冷及び湿布

「(中略)氷冷法は最も不可である。高熱と雖も氷冷しないに限る。何となれば、患部を氷冷する時は、自然治癒作用は、停止されて了ふからである。一例を挙ぐれば、中耳炎の場合、中耳炎は膿汁が排泄されよふとして、中耳内に侵出し、それより外部に出でんとする。其為の痛みと高熱であるから、此場合患部を氷冷すれば、膿は中耳に向はずして、方向転換をするのである。それは後脳へ移行し、脳膜炎を起すのである。中耳炎丈で済むべきを、脳膜炎を併発させるといふ、それは氷冷するからである。」

 

      (「病気に対する手当は有効乎」医書 S11.4.13.)

 

「(中略)又氷冷法も浄化作用を停止させるのであるから発熱や苦痛を軽減させる湿布も同様である。元来人体は、鼻孔の外皮膚の毛細管を通じて呼吸作用が行はれてゐるので、湿布はその呼吸を停止させるのであるから其部の浄化作用が弱まり、苦痛が軽減するのである。

 

此様な種々の方法は悉く浄化作用を抑圧停止させるのであるから、苦痛は軽減し病的症状が軽減して一旦は治癒の状態を呈するのであるが、それは毒素が排除された真の治癒ではなく折角浄化作用の起った毒素を再び凝結せしめるのであって、いはば浄化作用発生以前の状態に還元せしめた迄である。従而時を経れば再び浄化作用が発生するから又風邪を引く又停止させる復(マタ)風邪を引くといふやうに繰返すのである。(中略)」  
(「病気の真因」明医二  S17.9.28)  

 

「(中略)次に高熱に対して氷冷法を行ふ事が如何に誤診であるかを説明してみよう。即ち人体適正の体温は三十六度乃至七度であるといふ事は、其程度の体温が生活機能に適合してゐるからである。然るに氷冷をするや氷の温度である零度になるから、其氷冷を受ける局所の機能の活動は、著しく阻害せらるるのは当然である。

 

此理に由って脳溢血、肺炎、窒扶斯其他の高熱病に対し医療は必ず頭脳の氷冷を行ふが、それが為頭脳は氷結状となるから麻痺的貧血状態に陥り機能の活動に支障を及ぼすので、本来の病気によらずして、氷冷の為に斃れる事が多いのである。

 

 氷冷は、右の如き悪結果を招くのみか、浄化作用を強力に停止すべきものである以上、之だけは絶対に廃止したいものである。(中略)」        
(「発熱」明医二  S17.9.28)

 

「(中略)又氷冷は何故不可かというと、毒素を溶解すべき熱を冷すから浄化が弱り、元通り固まり、それだけ苦痛も減る事になる。勿論、湿布も同様であって、只些か異う点は、人体は不断に皮膚の毛細管からも呼吸しているので、それを窒息させるから、其部の浄化は停止され、症状は緩和するのである。(中略)」    
(「肺炎と結核」結革  S26.8.15)

 

「(中略)後頭部に寄って頭を抜けて目脂と涙になって出て来るのです。その時に医学では冷やしたりするから、頭の何処かに固まるのです。そこで後(アト)が片端みたいになるのです。此処(前頭部)に固まれば目が見えなくなるとか、横の方に固まれば耳が聞こえなくなるとか、頸の方に固まれば手が痺れるとか、そういうわけです。ですから何にもしなければ、出るだけ出て治るに決まったものです。」                     
(「御教集25号」 S28.8.17.)
4-②,既存医療について           
温熱療法
「(中略)又、温めるといふ温熱療法があるが、之も病気により一時的軽快を得る事があるが、病気により反って悪化さす事もあるのである。又感冒の際、全身を温めて発汗さす事を良いとしてゐるが、之も誤りで、発汗さすよりも自然に放任しておく方が反ってよく治癒するのであってすべて自然が良いのである。(中略)」
                          (「既存療法」明医二  S17.9.28)
「(中略)温める温熱療法も一時的軽快療法で真の療法ではない。又感冒の際温めて発汗さす事を良いとするが、之も誤りで自然放置の方がより速く治るものである。(中略)」
                      (「既存療法」天  S22.2.5)

「(中略)灸点と温熱方法であるが、これも一時的熱の刺戟によって、その個所へ毒素を誘導させるので楽にはなるが、時間が経てば元通りになるから何にもならない(中略)」
                (「病気とは何ぞや」ア救  S28.1.1)