4-①、薬の害について 消 毒 薬(沃度(ヨード)剤)
「(中略)この沃度(ヨード)剤の中毒も恐るべきであって、これが頭痛の原因となり、神経衰弱、胃病、腎臓病等、種々の病原となるのである。人により、発作的痙攣を起したり、手足の運動不能の原因となる事もあるが、医家は勿論世人もあまり知らないやうである。
次に、外傷等に於ける殺菌用として使用する"沃度ホルム剤"は、もっとも恐るべきものである。よく手術のための外傷が、治癒に頗る時日を要することがあってその場合、医家は不可解におもふであらうが、これは全く消毒薬の中毒であるから薬剤を廃し、清水で洗ふだけにしておけば、速かに治癒するので、私はしばしば経験して好結果を挙げたのである。
そうして、沃度ホルムが何故恐るべきか-といふに、この薬が外傷部の筋肉から滲透する時、患部の周囲またはその附近に、青白色の膿状斑点が出来るのである。そうして、それが漸次増大して、その状態が宛かも腐りゆく如く見ゆるので、医家はそう信じて驚いて、手足の場合切断を奨むるのである。而も、強烈に痛むので、その苦痛を免れんため患者も終に切断を受ける事になるのである。即ち、放置しても治癒する位の外傷が、沃度ホルムといふ薬剤によって、不具にまでなるといふに至っては、全く驚くの外はないであらう。(中略)
故に一言にしていへば、外傷に、黴菌の侵入するを恐るる結果、殺菌作用を行ふのであるが、その殺菌作用が、黴菌の侵入よりも、幾層倍恐るべき結果を招来するといふ事になるので、全く角を矯(タ)めて牛を殺す-といふ類である。(中略)」 (「既存療法」明医二 S17.9.28)
「(中略)又、歯に対する含漱薬は歯を弱らせるし、殺菌剤応用の歯磨は殊に悪いのである。爰に面白いのは、歯科医が歯孔をセメント等にて充填(ジュウテン)する場合、殺菌剤にて消毒するが、之等も大いに間違がってゐる。何故なれば、充填後大抵は痛むものである。それは殺菌剤が腐敗し、毒素となって排除されようとする。その為の痛みである。
故に充填の場合、全然殺菌剤も何も用ひない時は、決して痛みは起らないのである。私は、歯科医に厳重にそうさせて以来、決して痛まないのが何よりの證拠である。従而、歯科医が斯事を知って薬剤を用ひないやうになれば人々は如何に助かるであらうかと、私は常に思ってゐるのである。(中略)」 (「結論」明医二 S17.9.28)
「(中略)茲で、消毒薬に就て説明してみるが、之は薬毒中最も恐るべきものである。元来消毒薬とは殺菌力が非常に強いので、中毒を起し易く、而も手術の場合、直接筋肉に滲透するから、猶更影響も大きい訳である。故に之が為種々の病原となるので、此理と実際とを、医家は照し合してみて貰ひたいのである。(中略) そうして、注射薬にしろ消毒薬にしろ、目方の重い軽いがあって、重い程下降し、最も重いのは膝から下、足の裏迄垂れて来て固まる。そうなると足の裏が痛くて地につけないで歩行困難となる。(中略)」 (「薬毒の種々相」文創 S27.)
「(中略)凡ゆる手術の際の消毒薬が色々な痛みの原因になる事も、非常に多いものであるから、身体の何処かに激しい痛みや、執拗な痛みのある場合、既往の手術を想い出せば必ず肯くであろう。(中略)」 (「薬毒の恐怖」 S27.9.10)
「(中略)医療は消毒薬は不可欠のものとしているが、此薬毒こそ特に恐るべきもので、此毒分は非常に強烈であると共に、筋肉から直接滲透するから量も多く、それが下降して肋骨部に固結するので、尚下降して下半身に及んで、種々の病原となる事もある。而も此毒性は執拗で激痛があり、治るにも長期間を要するもので、此消毒薬の害が判っただけでも、如何に多くの人が救われるかを、私は常に思っている。(中略)」 (「医療誤点の種々相」 S27.12.1)
「(中略)茲で大いに注意すべきは消毒薬中毒である。手術とか外傷の場合消毒薬を不可欠のものとしてゐるが、何しろ何十倍に淡(ウス)めても黴菌を殺すだけの劇薬であり、直接筋肉から滲透するので、時が経てば必ず何処からか出やうとする。その場合多くは頭痛、眼(失明)、中耳炎、歯茎等であり、時には下降して肛門(痔)、陰部、手足の関節等へ迄も集溜し、腫物か湿疹となり、痛み痒みの苦痛が伴うが、只消毒薬に限って激痛であるからよく分る。(中略)」
(「手術に就て」医革 S28.)
「(中略)次に薬毒の中でも、案外気が附かないでひどいのは、手術の際用いる消毒薬である。何しろ殺菌力がある程の劇薬であり、しかも直接筋肉へ滲透するから堪らない。種々の悪性病原となるので、最も多いのは激痛性疾患で且執拗であるから、治るにしても非常に時日がかかる。その他口内粘膜の病気にしても、原因は何回もの服薬が滲透毒素化し、それが排泄されようとして加答児や腫物などを起すのである。(中略)」 (「種痘と薬毒」ア救 S28.1.1)
「(中略)消毒薬と言うのは非常に恐ろしいものでね。手術した人は必ず、相当ひどい痛みがあります。排膿時の激痛――之もそうです。下り物が激しく――之もそうです。腹痛――之もそうです。全部その為です。だから、それが出るだけ出れば治るので、手術をした処を中心に浄霊すれば、段々薬毒が出て治りますから、別に心配はないが、それ迄の苦痛ですね――それは仕方がない。然し段々減るに従つて苦痛は減つて来ますから、もう一息我慢する。(中略)」 (「御教集2号」 S26.9.1)
「(中略)消毒薬が一番痛む。消毒薬中毒がね。それが原因です。消毒薬と言うのは、しつこいものですよ。根良くやつて、膿が出て行くづつ治るんですが(中略)」
(「御教集8号」
S27.3.17)
「(中略)結婚を嫌う娘の一番の原因は膣痙攣です。これはちょっと触っても飛び上がるほど痛いのです。これは薬毒にもよりますが、多く消毒薬が下がって行って粘膜に溜まるのです。だから結婚の晩に逃げたりするのがありますが、これは浄霊ならなおるのです。(中略)
(「御教集21号」
S28.4.17)
「(中略)それで毒によって、痒いのと、痛いのと、麻痺したのと、いろいろあります。それは自分のつけた薬やのんだ薬を考えてみれば分ります。それから何時も言うとおり、一番痛い毒は消毒薬です。(中略)」
(「御教集29号」
S28.12.16)
「(中略)それから何時も言うとおり、消毒薬というのは必ず痛みになります。痛みの病気はまず殆んど消毒薬と思っていれば間違いないです。ところが消毒薬でも、此処なら此処が痛むから此処に消毒薬を入れたかと思うと、そうでもないのです。例えば頭が痛い人が、手足を手術した時の消毒薬が頭に上っていって、其処に固まるのですから、とに角痛みのときは一通り手術を聞いてみるのです。(中略)」 (「御教集31号」 S29.2.26)