食と農

 

「食」について

 

12、乳幼児の食事と食物について

「幼児の食物について」

  医学は、幼児の食物を非常に誤った解釈をしている、よくバナナや餡気を食べさせると疫痢が起るといい食わせないようにするが斯んな訳は全然ない、之等は疫痢の起らんとする直前偶々そういうものを食べたので誤ったのであろう、故に私は六人の子供は固より数十万の信者にもその事を言ってあるが、未だ一人もそういう例はない、尤も疫痢などは浄霊によれば簡単に治るし、死ぬような事は殆んどないからでもある。
  滑稽なのは幼児に餡を食わせない家庭がよくある、斯ういう母親に私はいつも言うのである、それは餡の何処に悪い点がある、餡とは便秘や脚気などに好いとしている小豆を煮て、それを布で濾して、砂糖を入れよく煮たものでこんな良いものはないのである。
  之等の原因をよく考えてみると、医学は西洋で出来たものであり、西洋には餡がないから、医学書に書いてないが為であろう、此事は外にもある、医師が病人に奨める食物の場合牛乳、肉汁、アイスクリーム、オートミール、トマト、ジャガ芋、キャベツ、玉葱、林檎等の西洋的のものを勧めたがるにみても明かである、近来、幾分かそれに目覚めてか、味噌汁や納豆などを推奨するようになったが以前は斯ういうものは排斥したものである。
 以前斯ういう面白い患者があった、四十歳位の婦人、菠薐(ホウレン)草が薬というので、毎日菠薐草ばかり食い、半年位続けると、身体全体に梅毒のような発疹が出来、驚いて私の所へ来たのである、之は中毒だから間もなく全治したが、その婦人の言うには菠薐草位恐ろしいものはありません、一生喰べない事にしましたとの事によってみても注意すべきである、然し之はどんな物でも一種類を多食すると中毒に罹り易いものであるからホーレン草が特に悪いという訳はない、凡そ食物は食べたい物を適当に食べればいいのである、故に西洋の物でも日本の物でも偏らないで、嗜好に適する物を撰べばよいのである。
                      (「幼児の食物に就て」救51号  昭和25年2月25日)

     

「子供の食生活について」

  (前略)私の扱った病児や弱体児童の母親に斯ういった事がある。「あなたの御子さんは、日本人の子ですか、西洋人の子ですか」と又、言葉を次いで「日本人の子は、先祖代々日本流の食物で育って来たのであるのに対し、急激に西洋の児童の食物や育て方をするから、それが弱い原因である」との注意を与へたのである。処で最も滑稽なのは、在来の日本菓子を食べさせない、特に餡を嫌ふ母親がある。「何故餡を食べさせないか」と聞くと「お医者は疫痢の原因になるからいけない」との事で、私は「それは理屈に合はないではないか、小豆は便通に良いとしてわざわざ煮て食ふ程である、而もそれを精製し、砂糖を混え液体としたのであるから、どこに悪い点があるか」といふたのである。又私は言葉を継いで「お医者さんは西洋の本を読んで直訳するので、西洋には餡がないから本に書いてない、それで言ふのである。従而お医者さんが言ふ病人の食物なども西洋にある通りの食物、即ち牛乳、オートミル、バター、林檎、ジャガ芋等によってみても肯くであらう」。
  以上の理によって成人するに従ひ、西洋流の食物を漸次的に混ぜるやうにすればよい、先づ乳幼児から五六歳迄は、日本流の食物で育てる方が確かに健康にいゝ事は、私の幾多の経験によって断言し得るのである。(後略)      

                     (「乳幼児の健康」自叢十  昭和25年4月20日)


「日本の子供は日本流の育て方を・・・」

(前略)日本人の子供と、西洋人の子供と同一に見て、何でも西洋流に育てるのが可いように思っている点である、之が非常な誤りで、実は日本人と西洋人とは本質的に異うのである、然し、以前はそういう誤った育て方は都会に限られていたようだが、近来田舎も都会同様の育て方になった為であろう、其誤りとは、自然を無視すると共に西洋流に母乳を軽視し、牛乳を呑ませすぎたり、大事にしすぎたり、薬を服ませすぎたり、適切でない注射をしたりする、それが為理屈には合っていても、事実は身体を弱らす結果になる、何となれば西洋人は、祖先以来其やり方で育って来たのだからいいが、右の如く日本人は異うのみか急激の変化も悪いのである、どうしても日本人の子供は、昔からの日本流の育て方が合っているが、そうもゆかないとしたら漸次的に換えてゆく様にすればよい、何よりも事実をみればよく判る、今の子供より数十年前の今程医学の進歩していない時の方が、余程健康であったようだ、参考の為本当の子供の育てる法をかいてみよう。
  先ず母親は、出来るだけ出産月迄働く事、子供には親の乳を呑ませる事、牛乳は止むを得ざる場合のみに限る事、風邪を引く事など恐れず、出来るだけ自然にする、即ち気儘にさせ、干渉しない事、腹巻をさせない事、成可薬を呑ませない事等である、要するに人間は此世に生れた以上、自然に健康に育つように出来ている真理を、充分認識すればいいのである、従って事実は大切にする子供程弱いにみて明かである、要するに時流に迷わされず、祖先以来の育て方を考慮に入れて、其上に新時代の進歩した点を参酌し理屈でなく実際に良い面のみを採用すればいいのである、此点当局は固より、専門家諸君に対しても、大いに考慮を求める次第である。
                   (「子供を健康にするには」栄95号  昭和26年3月14日)


「日本人を獣乳で育てるのは間違い」

    “生後母乳なく牛乳又は山羊乳で育てた子供は普通の者に較べて何か変った点が出ては参りませんでしょうか。御伺いさせて頂きます。


“日本人と西洋人とは根本的に違う。日本人は獣乳で育てるのは違う。唯物的になりやすい。身体が弱いとか、大きくなって病気が出やすい。牛乳の中の獣の部分が一所へ集っておデキになる。それが牛乳の毒分である。外人はそうではない。祖先からそうなっているし、霊的に違う。       (「牛乳と日本人」S24・8・22)

     

「授乳や牛乳の乳児への影響」

    “母乳、他人のもらい乳、牛乳、ミルク等は乳児に対し霊的関係がありますか。


“いくらかあるが大してない。母乳は普通、他人の乳はその授乳の人の影響を受ける。(その人の性格を受ける)私も近所の寺の妻君の乳を受けた。兄弟中(三人兄弟)私だけが全然違ふ。その乳が影響しているんだと思ふ。牛乳やミルクは特に日本人は影響する。先祖代々牛の乳などやらなかったから、大いに影響する。どう言ふ影響かといふと、斯うとははっきり言へない。はっきり言ふと面白くない。(肉体的に変る)
  必ずしも悪いといふ事はない。霊統があるから体的の事では中心は変らぬ。他国に長くいると、その土地の人に同化するもので、之は果物、野菜の如きもそうで、昔は白菜は真白だった。此頃は青いのがある。西洋のと日本のとも違ふ。之は地霊によるので、地霊は国によって違ふ。国々によって皆違ふ。日本人でも白人くさい人がある。地霊は濃い薄いがあり、日本は一番濃い。野菜など日本のが一番栄養がある。ジャガ芋と薩摩芋――。
  所が、多くの人は知らず、逆に考へている。であるから西洋式のもののみ良いように思ひ、食べさせようとする。医者などは飴をなめさせぬ。(チョコレートやオート・ミールなどを与えようとする)先に治療に来た六歳の子に羊羹をやると、生れて初めて食べるといふ。飴を食べさすと疫痢になるといふ。前には納豆や味噌汁を医者は嫌った。特に胃の弱い人は嫌ふ。本当に霊気を知らぬのである。             (「母乳・牛乳の影響」S23・11・3)


「離乳食について」

    “私の長男茂富(モトム)は、昨年三月二日出生致し、母乳が充分な為か御飯は一日に一口程しか戴かず、果物や御菓子は戴きます。尚時々御浄化を戴いて居りますが、元気はとても宜敷いのですが、御飯を普通に食べる様になる迄、無理に母乳を止めさせる必要はありませんでしょうか。御教示願います。
“乳を無理に停めてもいい。誕生を過ぎているから乳はやめた方がよい。乳を長く飲ますと、体が弱い。体力がない。誕生か誕生前にやめるといい。
  辛いものや、塩などを乳に塗るといい。先に、健康な子供の家があった。査べると生後半年経つと御飯粒をやるようにしていた。                            (「離乳に就て」S24・6・28)