食と農
「食」について
11-7、その他
「自然の儘・・・その土地で生産されたものを食べる」
(前略)自然の儘といふ事は決して難しい事ではない。洵に簡にして単である。即ち健康に就ていへば先づ人間は生れた以上、幼時は母の乳を呑み、生育するに従って普通食を摂るので、それは大自然は人間の食物として五穀、野菜、魚鳥なるものを、人間の嗜好に適するやう千差万別の形状、美観、柔軟、五味、香気等を含ませ造られてある。故に人間は、其土地に於て生じたるもの四季それぞれの季節に稔ったる物を楽しんで食せばいいのである。
(後略) (「惟神医術」明医二 昭和18年10月5日)
(「惟神医術」明医二 昭和17年9月28日)
「ビタミンを入れた人造米の可否」
(前略)ますます医学はそういう面倒臭い事や、ややこしい事を進歩した事だと思っているのです。そうしてはヤレ注射だとかヤレビタミンをのまなければいけないとか言ってます。今度は人造米というのが出来るそうですが、これにはビタミンを入れるようです。そういうようで、われわれからみると実に滑稽(コツケイ)に思うくらいです。何でも彼んでもややこしく変テコにする事がよいと思っているのですから始末に負えません。全く馬鹿と言ってよいか可哀想と言ってよいか分りません。それでそうすればするほど、だんだん弱い人間が増えて来るので、これは丁度農業で肥料をやるのと同じ事です。逆効果になってゆきますが、その逆効果を妨ぐのに又逆方法をやりますから、そうなると、そういう点における文明というものは実に困りものです。それをだんだん教えて、要するに教育してゆくわけです。そうしてこれだけ知っただけで、生きているのがどれほど楽か分りません。ビタミンも蛋白も何もないので、何でも食いたい物を食えばよいのです。(後略) (御教え集25号
昭和28年8月7日)
「混食について」
“混食といふ事は如何でせうか?
“やはり好きなものを喰べたらいゝんですが、原則は両方食ふ事ですね。
“胃の悪い人でも甘いものを非常に欲しい事がございますが……
“えゝ、食ひたけりゃ食ったらいゝですよ。
“然し、喰べますとあとで具合が悪くなります。
“悪けりゃ加減して食ったらいゝ。(笑声)やはり程度ですよ、だから程々に自制する事ですね。 (御光話録16号 昭和24年11月、12月)
「薬と思って食うのは嘘」
“柿や茄子は浄化作用を促進させると承って居りますが、それはそれ等が時期に適し、効果があり、これ等を薬物の如く常時使用する、との考え方は間違って居るので御座居ましょうか。御伺い申し上げます。
“間違っている。食物はうまければ食えばいい。薬と思って食うのは嘘である。沢山なる事は沢山食えとの御主旨である。食べたいだけ食べればよい。薬は世の中にない。
(「薬として食う事」S24・6・23)
「餡や飴よりチョコレートの方が悪い」
(前略)それからね、子供に餡気はいけないってよく言ひますが、これは大変な間違ひですよ。以前六つ位の男の子が来たのでそばにあった羊かんをやったんです。するとその母親はびっくりして羊かんなんか喰べるのは生れて初めてだって言ふんですよ。子供の方は喜んでペロペロッと喰べちゃいましたがね。これはね、お医者さんが餡は疫痢の原因になるからって食はせないからですよ。そしてそれは医学の本に餡なんて書いてないからなんですよ。――ってことは、医学が西洋の直訳で西洋の医学の本にアンコだのミソシルだのはのってないからですよ。(笑声)だから、その代りお医者は牛乳だのオートミールだのって西洋の食物を喰べろっていふでしょ。――けど、日本の押割麦もオートミールも同じもんですからね。又、アンコが何故悪いかって言ふんですよ、小豆を粉にしてよく煮て砂糖を入れて作ったんだから実にいゝもんですよ。
“飴なんかは如何でせうか?
“差支へありませんよ。飴と餡は違ふけど、いゝですよ。却ってチョコレートなんかの方が体に悪いですね。
(御光話録16号 昭和24年11月、12月)
「餡について」
医学は外国人を基にしてゐるから、日本在来のもの、例へばアンコの様なものは病人に与へることを禁じますが、アンコなんかは材料は小豆で砂糖も入って居り非常に栄養はいゝのですがね。之は西洋にはアンコなんかないからで、医者の本にも書いてないから禁じるのですね。 (御光話録1号
昭和23年11月18日)
「食物と性格の関係」
“食物は性格に影響する。菜食を三ケ月やった事があるが、物質欲が薄くなり、静かな所で隠遁的になる。
肉食と菜食の違いは動物で判る。鳥でも、鶯は生食であり、目白、カナリヤなどは植物性のものを摂る。飛ぶのでも植物性を食うものは遅い。魚屋は威勢がよく、八百屋は威勢が悪い。
(「食物と性格」S25・3・22)
「米は七分搗きが一番」
(前略)又米は七分搗きが一番良い。胚芽米よりも七分搗きの方が良い。総て物は、中庸が一番良いので、玄米は原始的過ぎ、白米は精製し過ぎる。大体五分搗が良いのですが、祖先以来白米を食ひ慣れてゐるから、白米に近い七分搗き位がちょうどよい訳であります。(後略) (「栄養食に就て」療講
昭和11年7月)
「白米と玄米の適否」
【お伺】人間には玄米と白米と何れが宜しいでしようか。
【御垂示】玄米と白米との中間即ち七分搗位がよい。玄米はまづいし又胃腸が玄米を咀嚼するようになつてない。白米は余り精製し過ぎているから糠分がなく白米中毒によつて脚気が起り易い。又化学肥料の害も軽々には出来ない。白米に微量ではあるが、硫安の如き毒素が含まれる以上人間は弱る訳で、此点からも無肥料にすべきである。
(教えの光「白米と玄米の適否」昭和26年5月20日)
“人体には玄米と白米と何れが宜しいでせうか。
“七分搗がいゝですね。玄米はまづいし人間が慣れてなく、又胃腸の準備も出来てない。白米では成分がとられすぎてゐるから七分搗がよい。勿論白米だって差支へないが、唯脚気になり易い。――そんな事より化学肥料の害の方がずっと大きいのです。栄養も非常な違です。 (御光話録
昭和23年9月28日)
「唐辛子、辛子、ワサビの類」
よく医学では唐辛子や辛子、ワサビの類を病気に悪いとして止めるが、之は実に滑稽である、勿論之等も味覚を助け胃の活動を促すに非常に必要なもので、その為神様が造られたものである、例えば、刺身一つ食ふにも山葵(ワサビ)がなければ、如何に不味いかである、納豆にしても辛子がなければ味は半減するであらう。(後略) (「辛いものを避ける」救49号 昭和25年2月11日)
「芥子(カラシ)の様な刺戟物について」
(前略)又、近来病人に対し、芥子(カラシ)の様な刺戟的の食物を忌むが、之も大変な誤りである。之も人体に必要あればこそ、神が造られたのであって、辛味、香味などの味覚は、良く食欲を増進させるからである。又、今日の医学は或病気に対しては塩を制限し、或病気に対しては糖分を禁止するが、之等も誤ってゐる。成程、それによって一時は軽快に赴くが、持続するに於て逆作用を起し反って身体は衰弱し、病気は悪化するものである。(後略) (「食餌の方法と原理」医書
昭和11年4月13日)
「ニンニクの可否について」
“「にんにく」には薬毒と云ふ事はございませんでせうか。
“薬毒はないが、臭いものを沢山食ってはいけない。味のないものは沢山食はなくてはいけない。次に味の薄いもの。強いものは少し食べる。
子供のうちから食べているのは慣れてるからよい。神様に上げるのは嫌ふ、臭いから。 (「にんにくと食餌法」S24・5・13)
“「ニンニク」を喰べても矢張り薬毒は残りませうか。
“薬毒はないが、かういった臭いものを沢山食ふのはいけません。人間は味のない物を一番余計に食ふべきものなんです。その次には味の薄いものを食ふんです。だから、米の飯と水、之は味がないから一番余計に摂って、次に味噌汁だとか煮物だとかは味が薄いからこれをその次に食ふんです。之に対して味の濃いもの、辛いもの、例へば唐辛子(トウガラシ)だとか、わさびだとかですね、梅干の様に酸っぱいもの、それから臭いものは少しならいいけど、沢山食ふのはいけないんです。
勿論、朝鮮人の様に子供の時から始終食って馴れてるのは差支へないんですよ。けれどね、日本人が急に「ニンニク」を食ひ出すのはいけません。よく「ニンニクは薬になる」って言って喰べますがね、そんな事はありませんよ。普通ニンニクは神様には御上げしませんが、それは臭いからですよ。若し上げるんならほんの少しでいゝんです。唐辛子やわさびも同じですよ、然し、少し位なら喰べたっていゝんですよ。やっぱり、刺身にはわさびがないとまづいですからね。
(御光話録10号 昭和24年5月13日)
「梅干について、その1」
(前略)次に、梅干に就て、特に注意したいのである。之は病人には絶対に不可ないのである。元来梅干なるものは、昔、戦争の際兵糧に使ったものである。それは、之を食ふと消化が悪いから、少量にして腹が減らないといふ効果に由るからである。故に、ハイキングなどの弁当用としては、空腹を予防するからいいのであるが、運動不足である病人には甚だ不可なのである。之は、酸味が強過ぎる為、胃の消化に対し、非常に故障となるものである。 (「食餌の方法と原理」医書
昭和11年4月13日)
「梅干について、その2」
(前略)病人によく梅干を食べさせるが、之は胃には非常に悪い。食欲を最も減退させるものであります。
元来梅干は、昔戦争の際兵糧に使ったもので、それは、量張(カサバ)らないで腹が減らない為であります。梅干と田螺(タニシ)の煮たのを多く兵糧に使ったそうであります。
腹の減らない為に使ったものを、粥を食ふ病人に与へるのは間違っております。
よく梅干は殺菌作用があると謂ひますが、空気中ではそうではありませうが、腹の中へ入ると成分が変化する以上-それは疑問であります。 (「治療士の心構へ」療講 昭和11年7月)
「浄化中の食事、粥に梅干」
(前略)罹病するとよく粥に梅干を摂らせるが、之等も大いに間違ってゐる。元来梅干なるものは、往昔戦国時代に兵糧の目的を以て作られたものである。それは出来るだけ容積が少なく、少量を食して腹が減らないといふ訳である。故に今日に於ては、登山とかハイキング等には適してゐるが、病人には不可である。病床にあって運動不足である以上、消化し易い物を食すべきである。故に、健康時に於ても、梅干を食ふ時は、食欲は減退するものである。(後略)
(「栄養学」明医一 昭和18年10月5日)
(「栄養学」明医二 昭和17年9月28日)
(「栄養学」天 昭和22年2月5日)類似
「肝油の間違い」
(前略)栄養と称し、小児によく肝油を服ませるが、之も間違ってゐる。それは食物中には、米でも麦でも豆でも菜でも、それぞれ特有の油分はあるのであるから、体内の機能が凡ての食物から抽出する。それで、過不足なく丁度好いのである。即ち、糠からは糠油がとれ、菜種からは種油、大豆からは大豆油が採れるにみても明かである。然るに、油のみを飲用する事は偏栄養的で、不自然極まる事である。即ち油だけを飲めば、体内機能中の油分抽出機能が退化するから、結果は勿論悪いにきまってゐる。(後略)
(「栄養学」明医一 昭和18年10月5日)
(「栄養学」明医二 昭和17年9月28日)
(「栄養学」天 昭和22年2月5日)類似
「生水について」
(前略)水は生水を飲んではいけないと言いますが、これは生水の方がずっと生きてますから、体によいのです。一々沸かしたりすると水が死んでしまいます。つまり水の精がなくなるのです。死んだ水になりますから大変悪いのです。そういう事を知らないから、何がなんでも顕微鏡式にやる事をよいと思っているのです。(後略) (御教え集25号 昭和28年8月7日)
「砂糖の摂り過ぎは不可」
「(前略)姙娠直後より声が出なくなり、最近痰が出ますと咽喉が痛み、食慾はあつても食べられず、御浄霊後は楽ですが痰を出しますと痛みます」
痰に毒があるんです。
「砂糖水で痛みを止め、色々工夫して食べさせて居りますが、砂糖水を飲ませます事は如何でしようか」
構いませんよ。
「過剰になるという事は――」
仕方がないでしよう。
「あまり砂糖を摂りますと食欲が劣りますので――」
劣ります。砂糖をあんまりやると、蛔虫が非常に威勢を良くする。(後略) (御垂示録11号 昭和27年7月1日)
「甘味剤等の使用について」
“甘味剤、或はパン料理に、ズルチン、サッカリン、重曹等を使ふ事は差支へありませんでせうか。
“少しは差支へありませんよ。サッカリンなんてたんと飲むと命に関はりますが、まあ家庭では甘味に一寸使ふ位だからいゝですよ。重曹もふくらし粉の代用位なら構ひません。
(御光話録5号 昭和24年3月23日)
「運動と疲労・浄い空気・睡眠について」
(前略)運動は、如何なる病気でも、苦痛でない限りするほど良いのであります。
空気は、無論、浄い空気を吸った方がよいのですが、今日の世間でいふ程、重大な影響はないのであります。埃を吸っても害は僅かで、何より肝腎なのは霊気であります。
睡眠に就ては、近来結核などは充分に睡眠を採らなくてはならないとされてありますが、吾々が実際研究してみますと、睡眠不足は頭脳には確かに影響があるが、結核には影響がないやうであります。然し、精神病者には大関係があります。精神病の最初は睡眠不可能からであり、精神病治癒の初めは睡眠可能からであるにみても明かであります。
然し、睡眠は習慣で或程度どうにもなる。私は曩に八時間位眠らなければどうにもならなかったのですが、近年それが不可能になった為、今は五時間位の睡眠であります。処がそれが慣れるにつれて何ともないので、睡眠不足などといふものは一時はあるが、世人が思ふ程の苦痛は無く、又それ程害がない事が判ります。彼の米国の大発明家故ヱヂソン氏は、研究室に入ると、一週間位寝ずに打通したそうであります。処がヱヂソンの助手は、自分達にはとても真似が出来ないと思ってゐると、誰でも出来るとヱヂソンが言ふのでやってみた所、最初は苦痛であったが、段々慣れるに従って出来るやうになったといふ話があります。
又よく疲労をやかましく言ひますが、之も吾々の説は異ふのであります。
吾々の方では、運動に因る疲労は非常にいい。例へていへば草など陽にあたると一時はだれるが、一晩越すととても威勢が良くなる。それは疲労したやうに見えるのは疲労ではなくて、一晩寝ると元気が恢復する-それと同じであります。ですからどしどし疲労した方が健康が増すのであります。又、樹木にしても大きな風が吹いて木を揺ぶるので、根が張るのであります。 (「栄養食に就て」療講
昭和11年7月)
「黄疸に蜆は良いか?」
“黄疸に蜆がよいとされていますが、如何でしょうか。
“差支えはないが、食べたくなければ食べぬ方がよい。黄疸は肝臓の圧迫――。(外部)
胃へ輸胆管により胆汁が注がれる。そして食物の消化が助けられる。肝の毒塊は蜆では減らぬ。蜆は食っても食わなくともよい。ただ美味しくて食いたければ食ってもよいが、薬だからというので食うのは嘘である。 (「黄疸と蜆」年月日不明)
「松茸について」
野菜でも西洋のは霊気が薄い。日本の土地の方が霊気が強いから作物も強くなるのです。馬鈴薯なんか私は余りたべません。松茸なんか非常に強いのです。だから香りも強いのです。香りの強いものは霊気が強いと思ってよい。
(御光話録1号 昭和23年11月18日)
「果物(柑橘類)は・・・」
果物は香りがあり汁気の多いものが霊気が強い。柑橘類はいゝですよ。 (御光話録1号 昭和23年11月18日)