食と農
⑦ 病気になる原因
11-3、食物の特色
「夏と秋の食物について」
食物に就て一例を挙げれば、私は、夏は、茄子の香の物と枝豆を特に余計食ふ。之は、茄子を喰ふと非常に痰が出る。其理由は、茄子は、体内の掃除をする力があるので、神は人間に、沢山食はしむべく、此野菜は、沢山生るのである。枝豆は夏季に限る野菜で之も夏季多食すべく、与えてあるのである。又秋は、柿を出来る丈食するといいのである。柿は冷えるといふが、之は冷えるのでなくて、体内の洗滌をするので、それが為に、小水の多量排泄となるのである。(「八、食餌の方法」医講
昭和10年)
「食物にはそれぞれ霊気保持期間の長短がある」
各項に於て細説したる如く、人間は霊と体で成立ち、活動してゐるものであるから、食物も、其霊体両方の営養が必要なのである。凡ゆる食物、夫等も悉く、霊体で成ってゐるのであるから、新しい食物、即ち新鮮な野菜、漁りたての魚程、霊気を多分に含まれてゐるのである。此理に由って、食物の腐敗するのは、霊気が放出するからである。食物にも霊気保持期の長短があって、穀類は一番保持期が永く、蔬菜類がその次であって、魚が一番短いのである。之は腐敗の時間をみれば、能く判るのである。随而、新鮮な物程、霊気が濃い訳である。併し、干物にすれば、比較的長く保持されるのは、塩の霊気を借りる為と、水分を抜く為とである。(水は元来、右進左退の活動であって、空気とは反対の運動リズムである)缶詰は、密閉して、空気を遮断する為、空気中に放散すべき霊気が、保持されるからいいのである。 (「十四、真の営養学」医講
昭和10年)
「作物と霊気の関係」
(前略)本来からいへば、食物は未完成な物即ち原始的な物程霊気が濃いからいいのであります。食物の味は霊気が濃い程美味であります。新しい野菜や肴は、霊気が発散してゐないからそうであります。
栄養学上栄養でないとしてゐる物を食っても立派に生きてゆける事実は、よく見受けるのであります。曩に栃木県に松葉ばかり食ってゐる六十幾才の老人に私は会った事がありますが、普通人よりも元気で、色沢(イロツヤ)も好い。之等は栄養学から言ったら何と解釈するでありませうか。(中略)
私の研究によれば、世界中の人類の食物の中で一番良いのは日本食で、之が一番栄養が多く、従って長生きが出来るのであります。今度の国際オリンピックの選手は、特に日本食品を持って行ったそうです。今迄彼地へ行って、彼地のものを食ふ為にいつも弱るんだそうです。之は慣れないといふ点もありますが、確かに日本食は良いので、吾々は日本食こそ「世界一の栄養食」と思ふのであります。
其訳は、霊気が強く、血液を濁らせる点が寔に尠いからであります。(後略) (「栄養食に就て」療講 昭和11年7月)
「作物の霊気は人間の霊体に入る」
“食物を食べると、その霊気が体内に漲る為急に元気が出るのだと伺って居りますが、御仏壇にお供えした後、有難いと申して食べておりますが、此の場合、霊気を吸収された後の食物と普通の食物との体内に及ぼす影響についてお伺い申し上げます。又食物の霊気と、医学上言われている栄養素との関係について御教えを御願い申し上げます。
“食物の霊気のみでなく身体の中の機械が働き出すから元気が出る。活動するには食――。霊気は人間の霊体へ入るので、一時的元気になるから、霊気の強い物を食べた方がよい。
仏様に上げた物はまずい。神様に上げた物はうまい。
(「食物の霊気と元気」S25・1・11)