O-⑮ 胃  癌

此病気も真症と擬似と両方ある真症は霊的であるからそれを書いてみよう。此病気は胃部に固結が出来るのであって、初めは気のつかない位の小さなものが漸次膨大して終に拳大又はそれ以上に及ぶものさへある。

そうして右の固結が胃又は幽門を圧迫するので食欲不振となり、痛苦を伴ひ、衰弱の結果死に到るのである。右の固結は頗る硬度であって、大なるものは固結が集合してゐる如く指頭を以て探れば、柔軟なる中に多くの硬い大小の塊がある

そうして真症胃癌の特異性としては、末期に到るに従ひ、頻繁なる嘔吐がある事である。其場合、吐瀉物は透明なるヌラであって、その量の多き事おどろくべき程で、殆んど無限とさへ思はるる位である。言ふ迄もなく此ヌラは、癌から発生する毒液であって普通は無臭であるが、稀には甚だしき有臭のもある

此ヌラが常に胃中に充満しそれが食欲を絶無ならしめるので、止むを得ず此場合患者はサイダー又は番茶の如き飲料を飲み、それを誘引物として、態(ワザ)と嘔吐を促させるのである。それによって数回以上の嘔吐をなし、胃中のヌラが減少するに於て多少の飲食物を摂り得るのであるから、実に悲惨な症状である。此病気を霊的に考察する時、次の如きものである。

 それは、此病気に罹る人は龍神の再生であって、龍神時代その特性である多数の生物を呑んだのが原因である。それが龍神の霊体に於ける丁度人間の胃部に相応する局所に呑み込んだだけの生物の霊が、怨恨の想念を懐いたまま滞溜する事になるのであって、それ等の霊の怨念の物質化したものがヌラとなるのである。此理によって、真症胃癌の患者の面貌は、龍といふ感じが非常にするのである。

 然るに、本医術によって腎臓治療をなし、腎臓の活動が旺盛となるに従ひ、癌毒が漸次軽減し、固結は柔軟となって縮小し、畢に治癒するのである。

 擬似癌に於ては、患部の状態が右と同一のやうに観ゆるが、これは単に普通の尿毒の固結であるから、ヌラは全然ないのである。故に、治癒も普通疾患の如く容易である。」
                         (「胃癌」明医三 S18.10.23)
              (類似「胃癌」天 S22.2.5.)




「(中略)之から真症胃癌の原因である憑霊の事をかくのであるが、此霊は殆んど蛇の霊である。蛇が其人の前生の時か又は祖霊に殺された為に、其怨霊が恨みを返へさんが為憑って苦しめるのであって、此症状は主に腹部全体に亘り、形は小さいが蛇の如く、或時は丸く、或時はクネり長くなり、恰度泳ぐやうに移動するのである。其際激痛、不快感、食欲不振等もあり、注意すれば其位置も判るのである。

何しろ霊であるから、切開しても診断の時は確かにあった筈のものが、見付からないのは、見えざる蛇霊であるから移動しても分らないからである。元来蛇なるものの性格は、非常に執着が強いもので、右の如く今世までも追及し、復讐するのである。

然し此癌は割合治り易いものであるが、同じ蛇霊でも非常に悪性なのがある。之こそ最初人間が前々生に於ける執着の罪によって、畜生界に墜ち、蛇となって再生するのである。処が其蛇が生きてる間に、多くの種々の生物を呑む為、其生物の怨霊が凝って蛇の腹中に宿った儘、今度は人間に再生するのである。従而、其生物の集団怨霊が、復讐的に苦しめやうとする。其苦しみが人間に移写するのであるから、実に厄介なものである。

そうして此症状は中年期迄は余り発生しないが、其頃から以後になると、猛威を呈し始める。最初は食欲不振、痛み、不快感等であるが、進むに従って、触れれば判る程の固結が一個乃至数個出来、嘔吐もするやうになる。一層進むと胃中にヌラが発生し、漸次増へてゆき、遂には胃の中全部にヌラが充満する。そうなると全然食欲がなくなるから仕方なしに指を突込み、無理に吐くやうにすると若干吐いてヌラの減っただけ、胃に空虚が出来るから、流動食が入るのである。そんな訳で漸次食事不能となって、衰弱死に至るのである。

此ヌラといふのは右の怨霊の物質化であるから、ヌラの多いのは多く呑んだ訳である。之にみてもヌラを吐く症状は、真症胃癌と思えば間違ひない。然し稀には胃癌でなくて、ヌラを吐く場合もあるが、此ヌラは頗る稀薄であるから、よく分る。先づ濃いヌラを吐く症状が真症胃癌と思えば間違ひないのである。」
                               (「癌病」文創 S27.)




《浄霊》

 浄霊個所は胃癌の項、参照

 ※ 御神体奉斎、祝詞奏上、御神書の音読、慰霊祭、徳積み等