E-③ 胃 病                            ③-7,胃 癌

「(中略)次に此硬化物(水膿溜積物の硬化した物)が、時日の経過と患者の体質に依って悪性に変じ、化膿状となり、漸次胃の内壁に迄、侵入するに至って初めて胃癌となるのである。而して、診断の場合、此水膿溜積物は胃を中心に、附近を指頭にて軽く押しつつ探せば容易に発見し得らるるのである。

 

 

 

 軽度のものは一種の護謨(ゴム)性(セイ)弾力あり、濃度のものは固くしてプリプリを感ずる。又肉眼にて見る時、患部は特に隆起膨脹なしをり、中には、全面板の如く硬化せるものもあり、そして心窩部を中心に左右孰れにも見るが、多くは左の横隔膜辺に濃度の溜積を見るのが普通である。斯の如き症状の場合、無差別的に消化薬を能く用ひるのであるが、夫は一時的の効果のみで反って病気を重からしむる結果になるのである。」
                  (「胃病」日本医学の建設(二) S10.5.21.)     

 

「(中略)吾々の方では現在完全に治癒する事が出来るのであります。茲で其癌の原因と発生の経路をお話致します。元来、癌なるものは、青年期には発生しない四十歳以上でなければおこらないといふ事実でありますが、之は如何いう訳か。此点から解決されなければならないのであります。

 

 

  それは、人体内にある毒素が、自然浄化作用によって常に何れかに集溜しよふとしてゐる。然るに、集溜作用は運動等に因る-神経活動の部に限るので、青年期には全身的活動旺盛の為、四肢五体に分散するのであります。然るに、老年期に近づくに従ひ運動不足になる結果、毒素は一部分に集溜しよふとします。即ち、運動不足者は、肺、心臓は余り活動しないから、どうしても、胃の部に集溜するのであります。

 

 

 そうしてその毒素なるものは水膿でありますから、それは時日の経過によって固結してゆき、進んで化膿性になります。此化膿した一種の内部腫物は、胃の外壁から内壁へと蝕入してゆく之が胃癌になる迄の経路であります。

 

 

  診査の場合、胃部を圧して痛い塊のあるのは、先づ「癌の卵」と思へばいいので、普通、心窩部から臍迄の間の中央線が主で、次が其両側であります。

 

 

  然乍ら、胃部に滞溜した水膿も、其人が浄化力旺盛であれば、自然下痢などによって排泄されるのであります。

 

 

  近代人は、少しでも不快だと直ちに薬を服む。薬剤は浄化力を弱め、特に胃薬が胃を衰弱させるから、胃の抵抗力を減ずる結果、排泄されないで、終に化膿する迄になるのであります。

 

   化膿が進めば、胃の一部に穿孔される事になる。そうなると胃の活動は殆んど停止され、又その孔からの排膿作用も加はって、旺んに嘔吐をするのであります。

 

 

  然し、癌は身体が衰弱してさへゐなければ必ず治るのであります。何となれば、胃は仮に化膿しても浄化すれば元の様になる性質のものであります。

 

 

 

 胃癌の最初の徴候は、胃痛又は重圧感であります。嘔吐が加はるのは、相当進んでからであります。胃癌の初期ですと、本療法で一週間乃至二週間で全治するのであります。

 

 

  次に、最も注意しなくてはならないのは末期のものです。之は治療する場合に、非常に危険があります。それは、癌を溶解するのに急激ですと、内出血するから生命に係はるのであります。故に末期の癌は極めて徐々に治療しなければならないのであります。

 

 

  私が以前扱った患者で、腸の一寸位上の方に、護謨毬(ゴムマリ)位の癌があって、治療二、三回でずっと萎びたので喜んでゐると、間もなく死んだのであります。それは、急に癌が溶けた為、内出血したので、之は私の無経験による失敗でありました。そういふのは圧してはいけない。極く軽く触れるか触れない位にしてやらなくてはならないのであります。

 

 

  胃癌によっては、腸又は肝臓部へ移行する場合もありますが、之は最も悪質であります。普通の進んだ症状に、コーヒーのやうなものを沢山吐瀉する事がある。あれはよく出血といひますが、私には、そうは思へないのであります。あの吐瀉物は、煙草かコーヒーのやうな色で血の色ではない。そして之を随分吐きますから、血液なら生命を保てる訳がないと思ふのであります。

 

 

  之は、沢山飲んだ薬剤の化学的変化した物と思ふのであります。勿論此中に幾分血液は混っておりませうが、全体としては他の物質と思ふのであります。」                          (「胃癌」療講 S11.7.)

 

  「之は真症の癌は極稀であって、三毒の中、一乃至三種の毒素が、胃の外部に溜結するのと、胃の潰瘍又は胃の極微小の腫物等による出血の溜結等が大部分であって、之等は完全に治癒するのである。然し、真症の癌は先づ不治とみていいのである。」                     (「胃癌」医試  S14.)

 

 胃癌は方々へ出来るが、大抵左が多い。」

                                                                                    (「特別講習会御講話」 S15.4.2.)

 

 「(中略)今日の日本人で、此腎臓部に毒素溜結のない者は一人もないといってもいいのである。そうして此毒素は有痛と無痛とあるが、無痛が多いのである。そうして最も重要なる個所としては、脊柱と末端の肋骨との中間即ち三角形を描けば、その中心点にあたる所その下方である。

 

 

 その部が柔軟で手指で圧して凹む位ならば良いのであるが、そういふ人は恐らくないのであって、大抵の人は広範囲に固結しており、甚だしきは反対に隆起してゐる人さへあるのである。それは勿論、余剰尿の固結であるが、それが上方に向って脊柱の両側に移行しており、特に肩胛骨と脊柱との間に多量の固結があるものである。

 

 

 此固結は、胃に関係があるので、特に溶解すれば胃の活動を促し、食欲は増進するのである。従而、胃癌の患者に対しては、此固結溶解によって好結果があるのである。

(中略)」                                               (「本医術の施法」明医二  S17.9.28)

 

 

 

「(中略)世人に恐れられてゐるものに胃癌がある。胃癌には真の胃癌擬似癌とあり前者は殆んど霊的原因が多く霊的は後に説くが、茲では両方共体的に説いてみよう。

 

 

 

 胃癌の初期は、胃の外部上方又は心窩部に小固結を見、食欲やや不振位にて他の何等の苦痛なきもので、此際医診に於ては癌の疑を起し、多くは手術によって除去するが、手術後大抵一時は良好であっても再発し易く、医学上の統計によれば、手術後平均二ヶ年半の生命を保つに過ぎないといふ事である。医療に於ては手術に依らざる場合ラヂュウム放射療法を行ふ事になってゐる。然るに此方法は既記の如く癌組織を破壊すると共に内臓をも破壊するので、事実は反って悪化するのである。

 

 

 

真症癌は末期に到るに従ひ、癌毒は胃部は固より腹膜腎臓部等までも犯し、最も悪性なのは上半身全部を犯す事さへある。且つ盛んにヌラを嘔吐し食欲の減退著しく衰弱死に到るのである。此ヌラが真症癌の特徴である。

 

 

 

そうして普通は緩慢なる進行をとるが、人により非常に速かに進行するのもある。稀には一両日間に半身全部を犯すものさへある。真症癌は、本医術によるも初期なれば完全に治癒するが、中間以後は先づ恢復困難と見るべきである。又此病気の特徴として、発病早期から急激に痩せる事であって、甚しきは一ヶ月間に一貫目位づつ体重減退するものさへある。且つ皮膚は光沢と弾力を失ひ、極度の貧血に陥るが、割合不快や苦痛はないのである。

 

 

 

故に此病気を診断の場合右の如き症状によってよく知り得るのであるが、医家は種々の理学的方法を行ひ、診断は容易に下せないのである。又医学に於ては結核を、滅減性疾患といひ、癌を増殖性疾患と謂ふのである。そうして癌の毒素は特異性のもので膿ではないから医学に於ても癌には菌がないとされてゐる。又真症癌は霊的であるから、唯物的医学に於ては全く病原不明と共に治療も確立し難いのである。

 

 

 

 擬似癌の原因は、膿及び毒血の固結せるもので、初期に於ては真症癌と同じく胃の外部に固結を生じ、漸次腹膜、腎臓部等に及ぶのであるが、之は治癒し易く、衰弱が或程度を越へざる限り、殆んどが全治するものである。」     
                                        (「胃疾患」天 S22.2.5.)

                                                                                                          (「胃病」文創  S27.類似)

 

 

 

「(中略)胃癌の手術であるが、之も仲々厄介である。之に就て遺憾に思ふ事は、切開してみると、癌が見当らないといふ過失をよく聞くが、患者は全く災難である。幸ひ予定通り切り除っても、大抵は時日が経つと僅かでも残った癌が広がってゆき、再度の手術をするやうになるが、三度目になると不可能で、最早致命的である。

 

 そうして手術が成功しても、縮小した胃と腸と繋ぎ合すので、食物も少しづつ何回も摂らねばならず、而も医学の統計によれば、手術後の寿命は平均二年半とされてゐる。それに就て医学は斯ういふのである。どうせ半年か一年で死ぬべきものを、手術によって一年でも二年でも延びるとしたら、それだけ有利ではないかと。

 

 成程其通りにゆけばいいが、事実は放って置けば三年も五年も生きられるものを、手術の為に縮められる例を、私は幾人となく経験したのである。又医学は癌の治療にラヂュームの放射をするが、之は反って悪化する。といふのはラヂュームは癌を破壊すると共に、組織迄も破壊して了ふからである。

 

  右の解説は真症胃癌に就てであるが、実は真症は少なく、大部分は擬似胃癌であり、擬似は勿論薬毒が原因である。それは薬の性質にもよるが、一旦吸収された薬は、時を経て毒に変化し胃へ還元し固まる。それが癌とされるのであるから、之は浄霊によれば非常に衰弱してゐない限り、必ず治るのである。(中略)」                 (「手術」文創  S27.)

 

 

 

茲で注意すべきは、潰瘍の場合流動食、安静、止血剤等で一時固めるので、此固りが癌に見られ易く、斯うなった人は胃の周囲に薬毒が充満してをり、之が濁血、膿、ヌラ等になって、絶えず胃に還元し嘔吐するのである。勿論胃の容積も減るから食欲不振となり、衰弱斃れるのが殆んどである。又癌の場合肉食多量の人は、肉の毒も加はって経過も不良であり、肉食人種に胃癌の多いのも其為であるから、之を治すには肉食も廃め、菜食を主にすればいい。」

                                                                                              (「胃病と心臓病」医革  S28.)

 

 「(中略)胃潰瘍は消化薬の為で、消化薬には必ず重曹が含まれてをり、その為胃壁が柔かくブヨブヨになる。そこへ固形物が触れるので、亀裂が出来出血するのと、今一つは粘膜の薄くなった部分から血液が滲出し、胃底に溜って一時に吐血、又は下痢によって排泄される。又人によっては血液が古くなり、黒色の小塊となって便に混り出る事もある

 

 

 

処が厄介な事には医療は流動食と安静にするので、粘膜の損傷は塞り、治ったと思ひ安心してゐると、之が癌の初期となる事が多い。といふのは今迄濁血が出るべく集溜する局所が塞がった為、集溜したまま固結する。それがである。併し此癌は真症ではない。此見分は手術の場合血液の塊りがあるのは疑似癌で、真症癌には血液を見ないのである。」                  (「薬毒(二)」医革  S28.)

 

 胃癌は食欲がなければ見込みがない。霊界で救はれる様にして上げなさい。      (「御光話録」  S23.5.8)

 

 

 

胃癌を浄霊すると必ず下腹が張るもんですよ。それは溶けた毒が濃いから、出切らないで腹に溜るんです。ですから、おなかをよく御浄霊すればいゝですよ。それから腎臓もよくやるんですね。」             (「御光話12号」  S24.6.3)

 

 

「胃癌は四十歳過ぎなければありません。」

                                                                                 (「光明会会報24.8月号」  S24.8.1)

 

 「(中略)真症は霊的と、肉食の毒素の為疑似癌は薬毒と尿毒の為である。」     (「地天19号」  S25.12.25)

 

 

 「(中略)癌の原因というのは、肉の毒なんです。肉食が多過ぎるんです。アメリカの人は――まあ、白人種はそうですが、特にアメリカ人は多いです。で、肉の毒を消すのは野菜です。だから菜食すれば良いんです。癌も色々ありますが――特に胃癌が多いですが、胃癌は菜食すれば治るんです。ですから、つまり肉が多過ぎるんですね。本当から言うと、私の栄養学に書いてある通り、菜食と肉食と半々が良いんです。それが、菜食が少なくて、肉が多いと癌になるんです。」       (「御教集10号」  S27.5.17.)

                                                                                     (「御教集29号」  S28.12.17類似)

 

 「(中略)私は年々食欲が減っているので、おかしいと思って、前から鳩尾(ミゾオチ)の所を見ると丁度骨みたいな物があるのです。それで私は此処に骨みたいな物があって、人よりも変っているのかと思って大して気にも止めなかったが、しかしこれはおかしいと、れを浄霊してみると少しずつ溶けるのです。つまりこれは胃癌なのです。それで自分で寝る時にチョイチョイ浄霊しているとだんだん小さくなって、それにつれて食欲がだんだん増えてきて、去年からみると丁度倍になりました。そうしてみると癌というのは実に……これは痛くも何んともないのですが、丁度骨ぐらいの固さです。ですからこういう人が世間には沢山ある(中略)」                      (「御教集29号」  S28.12.17)

 

 

 

胃癌・・・食欲旺盛なら必ず治る。普通、癌毒が溶けると腹が膨満する大抵胆嚢が浄化し黄疸になるヌラは癌の症状である。入院してるならやめよ。」  
                                        (「講話集補」  S24.8.23)

 

 

 

「(胃が始終重苦しく時々胃部と腎臓部が盛上り後酸味ある液が、胃癌か・・・

 

 

 

 痛みがない故、今の所癌ではない。今少し浄霊してみよ。元は腎臓である。腎臓の横に塊あり、それを溶かせば治る。」                                          (「講話集補」年代不詳)

 

 

 

《浄霊》

 

 

 

 肩、心窩部から臍迄の間の中央線が主で、

 

 

 

 次が其両側(胃の外部上方、多くは左の横隔膜辺)、おなか、

 

 

 

 肩胛骨と脊柱との間、腎臓の横に塊、腎臓、

 

 

 

 ※ 末期の癌は極めて徐々に浄霊する事。