「(中略)何が故に、此の頚部肩部附近に、不純物が溜積さるるやといふに、そは人間が二六時中、呼吸しつゝある空気が、其根本原因にして即ち空気中の塵埃が絶へず肺臓に吸入さるゝを以て、肺臓は間断なく其等の塵埃を濾過溶解して、浄化作用をなさゞるべからず。然し、其の浄化作用を為すと雖(イエドモ)、此の塵埃全部をして、跡方もなく零に迄、浄化さす事は不可能なるが故に、其の幾分の残渣(ザンサ)
は、液体となって排除せらるゝなり、されば、其の残渣液体は、肺臓中の血管を通過昇流し、肺門部を出て、前述の頚肩部に、溜蓄されつゝ時日を経て、終に凝固するものなり。」 (「余が発見せる風邪の原因と其療法」S10.2.4.)
「肺が悪いと寝汗をかくのが普通である。」
(「天照皇大御神」観講 S10.9.15)
「中体の主要機関は、何といっても肺であります。右肺は大きく左肺は小さい。それは、心臓が左にある為で――心臓は日に相応し、肺臓は月に当る事は前にお話致しました。
症状としては、微熱又は高熱、咳嗽、喀啖、血啖、喀血、食欲不振、下痢、盗汗、息切、疲労、胸痛、首及び肩の凝り-等であります。」 (「肺結核及び喘息」療講 S11.7)
「(中略)肺結核痔疾等にて、喀血や出血するといふ理由もそうである。排除されなければならない余剰毒血が、其排除器能である肺又は肛門を利用する訳である。故に、肺からの喀血は、多量であればある程、浄化作用が良く行はれるのであるから、何等恐るる事なく、寧ろ喜んで、放置してをけばよいのである。それの後は非常に、健康は増進される事実を、断言するのである。」
(「新日本医術と既存医学の誤謬」医書 S11.4.13.)
「(中略)盗汗は熱でやき、水で洗ったもの、特に肺の附近の毒素には盗汗となるのが多い。硬くなって死ぬのは毒が多い。」 (「特別講習会御講話」 S15.4.2.)
「(中略)今一つ重要な事がある。それは解熱剤の反動作用である。(中略)或病気に対して連続的に解熱剤を使用する場合、大抵一週間以上に亘ると、反動作用が徐々として起る事である。それは、解熱剤の作用に対し、反動作用が発生するのである。
恰かも或物体を圧迫すると反撥力が起るやうなものであって、下剤を用ひる程便秘を起し、利尿剤を持続すると反って尿量を減ずると同一の理である。故に、発熱するから解熱剤を用ひる。解熱剤を用ひるから発熱するといふやうに繰返すに於て最初三十七八度の熱が畢には四十度以上の高熱にさへなるやうになるのである。
斯の如き場合、医家は原因不明の熱として大いに困難するのである。肺患者の執拗な熱は、右の如き原因が頗る多いのであって、解熱の目的を以て解熱剤を用ひ、その結果が反って発熱の原因を作るといふ事は、未だ気がつかない事とは言ひ乍ら、洵に恐るべきであると言へよう。」
(「発熱」明医二 S17.9.28)
「(中略)肺など脊髄から膿が出て肺に入るのが非常に多い。」 (「御講話」未定稿 年代不詳.)
「肺の痰は黄色い痰が一番古い。次に白色、次に青、次に透明で之が一番新しい。痰は喉から上の分が出る。どんなに部屋を密閉しても黴菌は発生する。伝染しないものを伝染するとして宣伝して弱らす。」
(「講話集補」結核の痰 S24.11.26)
「(中略)女中の一人でばかに咳をするので、見ると、ここ(延髄)に固まりがあるのです。それを溶かしたら止まりました。それで、ここならここが溶けて、それは何処へ行くかと言うと、一旦肺にはいって咳と痰になって出るのです。
ところがそこで一生懸命に手当をしたり薬をのんだりしていると、肺にはいった痰が固まってしまって、これが結核の因(モト)になります。そこで結核の原因というものは体中にあるわけです。それは肋間神経痛で咳が出る者もありますし、背中から出るのもありますし、股から出たりします。それがみんな一旦肺にはいってくるのです。腰の辺から出る咳もありますし、それが因で肺病にされる者があります。だから胸の病というのはおかしいのです。
ですから胸の病というのは医者がつくったものです。中には額から咳が出る人があります。額を浄霊すると咳が出るのです。だから肺病などで青い顔をしている人は、額の病、股の病、と言っていいです。胸の病というのは本当ではありません。中間を言っているのです。それについて風邪引結構という論文を書きました。(中略)」
(「御教集18号」 S28.1.26.)