D-⑦ 粟粒結核
然し、是等の患者は、百人中一二人位であって、衰弱の為肉は落ち、肋骨は数えられる程にて特異症状は、喀痰の悪臭、肺部の喘音、喉頭結核に由る食物嚥下の不能、発声不能、頻繁な下痢、呼吸困難、起居不能等である。
然し乍ら、右の如き末期の症状以外の歩行に堪え得る位の肺患なら、先づ治病率は八十%は確実である。医療に於ては二十%も困難であると思ふのである。」
(「驚くべき肺結核診断の誤診」S11.5.3.)
「(中略)肺壊疽、肺臓癌、粟粒結核等は、稀な病気ですが、悪質であります。初期なら全治するが、二期以上は先づ不治と見なければならないのであります。」
(「肺結核及び喘息」療講 S11.7.)
「(中略)粟粒結核、之は肺胞に粟の如く微細な毒血が生ずるのである。此原因は凡ゆる喀痰は、肺臓を通過して気管から排泄するのであるが、喀痰によって毒素の強弱がある。故に、強毒が肺胞に触れて、右の如き症状を発生するのである。恰度或種の膿が皮膚に附着すると、粟粒状の腫物を生ずると同一の理である。(中略)」
(「肺病(二)」医試 S14.)
「次に、(中略)粟粒結核は結核末期に起り易いものである、何故なれば、腐敗喀痰は強毒である為、肺胞にカタルを起すからである。之は喉頭結核も同一の理であって、喉頭結核者の特徴である声が嗄れるのは、声帯弁膜に喀痰の猛毒が触れ、粘膜にカタルを起すからである。」
(「結核の原因」自叢一 S24.6.25)
「(中略)粟粒は、痰が腐ってそうなる場合もある。身体の毒素が疥癬みたいに出る場合もある。医学では絶対治らぬとしているがそんな事はない。治さぬようにしているだけである。割によく治る。」 (「講話集補」S24.10.23.)
(「肺患と薬毒」文創 S27と類似)