第六章 正神と邪神
3、悪魔の三巨頭について
① 八岐の大蛇
「 (素盞嗚尊が退治した八岐大蛇(ヤマタノオロチ)は霊的にいかなる意味がございませうか。)
“八岐大蛇についてはいろいろ説がありますが、霊的に言ふと悪魔の巨頭ですね、八岐大蛇と邪鬼と、それから金毛九尾の狐とが兇党界の親玉だとされてますが、之は本当ですね。それが世の中を乱し自分の天下にしようとして盛んに活躍したし今でも活躍してるんですね。そしてそういふのには眷族が何億ってゐますからね、それが一人々々の人間にかゝってるんです。それがちゃんと本元から霊線で繋ってゐて、その人間に悪い事をさせようとする訳なんです。この三つの親玉にもそれぞれいろいろと性格って言ひますか、役目って言ひますか、そういふものがあるんです。八岐大蛇は戦争が好きなんですね。で、戦争なんかの場合にその眷族が、例へばヒットラーだとか東条だとかにかゝって戦争をやらせるんですよ。それから邪鬼ってのも確かにあるんで、「ユダヤの鬼」って言って、多くユダヤ民族を利用してやるんです。これの眷族のついてゐる人は顔を見ると判りますがね、之は余り詳しく言へませんが、まるで鬼の顔をしてますよ。そういふ人が沢山ありますね。金毛九尾の狐は女にかゝるんです。昔、支那の皇后で、女の腹を割いて子供をえぐり出したってのが居ましたが、あんな惨虐な事が好きなんですね。個人々々でみるとあのパンパンガールなんてのには金毛九尾の狐の眷族がついてるんです。あゝいふ風に世の中を堕落させ、頽廃させる事がとても好きなんです。あんなのは盛んに男を堕落させようとするんですが、みんな金毛九尾から霊線によってそうさせられるんですよ。花柳界の女や夜の女なんてのには、すべてこの霊線が太く繋ってゐるんですね。
人間ってのはね、そういふのと本守護神とが始終戦ってゐるんですよ。所がその人の霊が曇ってると、金毛九尾や邪鬼なんかの方が勝っちまって、そこで悪の御用をする事になるんです。
“兇党界の三巨頭の霊は、光明世界になった場合いかになりませうか。
“これは或る一箇所に押し込められて出られなくなるんです。どうしてかって言ふと、いかなる巨頭でも、光に会ふと苦しくてたまらず、活動出来なくなるんです。霊界が昼の世界になると明るいんですから、まづ手も足も出なくなってしまふんで、閉ぢ込められたと同じ事になるんです。奴等には光が一番怖いんですよ。だから、だんだんいろんな邪魔もされなくなるんです。――私には邪霊はかゝれないんですよ。私にかゝれって言ってもかゝらないですよ、悪い霊だとね。どうしてかゝらないのかって訊いたら、私の三尺位そばまでよると、眩しくて眩しくてもうとてもそばに寄られないって言ふ霊がありましたがね。」 (御光話録17号 S25・2・28)
「 (素盞嗚尊の八岐の大蛇退治の神話の意味に就てお伺ひ致します。)
“八岐大蛇――之は事実だと思ふ。素盞嗚尊は三人ある。
櫛名田姫を人身御供(ゴクウ)にして退治して、姫を妻にしたといふ。そして住居を作った。それを須賀宮といふ。そして初めて行った時、気に入って、アナすがすがしと言ったといふ。之は初代神素盞嗚尊であらう。
クシナダは、言霊でいふと、日本といふ事になるが、それから日本を領有したのである。で、日本にいた八岐大蛇といふ土匪を退治して日本を領有したといふ解釈があるが、それでもいいと思ふ。」
(講話集補 S23・7・18)